2003/05/14

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第156回国会 個人情報の保護に関する特別委員会 第4号
平成十五年五月十四日(水曜日)   午前十時二十二分開会

○委員長(尾辻秀久君) 個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。
 衆議院では積み残しになりました重要課題の一つであります防衛庁のリスト問題について質問したいと思います。
 衆議院の質疑が行われているさなかに、報道で、防衛庁が自衛官募集のために自治体から不適切な個人情報を集めていたということが、不適切に個人情報が集められていたということが明らかになりました。この問題を明らかにすることがこの法案を十分に質疑をしたということにつながっていくのではないかという思いで質問をさせていただきたいと思っております。
 防衛庁は四月二十三日に調査結果を発表しておりますが、その後、この調査は不十分であるということで四月二十五日に再報告を行っております。その二十三日のときには四情報以外の情報提供を行った市町村の数を三百三十二としておりましたが、二十五日の再報告の際にはこれが四百四十一となっておりまして、この再報告のときには二十四日の全日、一日、二十四時間掛かって四百四十一となりまして、この調査内容は十五年四月二十四日二十四時現在で、引き続き精査中のものということでございました。
 ここで質問は終わって、その後この問題については引き継がれておりません。あれから三週間たっておりますけれども、最新の数はどうなったか、お聞きしておきたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) お答えいたします。
 まず、この地方公共団体からの情報提供のことでございますけれども、これは自衛官の募集という大変大事な仕事でございますので、防衛庁の地方連絡部がまずやります。それと同時に、法定受託事務として地方公共団体もこの募集事務の一部をやると、こういうことになっておりまして、地方公共団体が募集に必要な情報を集めるということは当然行われるわけであります。地方公共団体もやりますし、地方連絡部、防衛庁の方もやります。その間で情報の提供を協力していただいていると、こういうことで、これはいずれも法律に基づいて行われているものでございますので、不法にと、不当にということではないということでございます。まず申し上げたいと思います。
○岡崎トミ子君 不適切にと申しました。
○副長官(赤城徳彦君) そういうことで適法に、適切にやっているということでございますが、いずれにしましても、衆議院の段階でこの調査報告を出させていただきました。
 その際、まず二十三日に委員会からの御指摘でまず早く出しなさいということでございまして、その一両日、夜を徹してこの調査いたしましたので、数字についてはいろいろ出入りがありますということで二十三日にお出しいたしました。その後、より正確なものをということで二十五日に改めてお出ししたわけですけれども、その段階でもなかなかその数字をきちっと確定するというのは、これは膨大な数になりますのでなかなか難しいので、数字の入れ替わり等ございますということでお出ししました。
 そこでいろいろ御指摘、御批判もございまして、できるだけ正確にということになりますと、これはやはりどうしても時間が掛かります。現在なお精査中でございますので、いつまでにこの正確なものが出るかとか、あるいは今段階でどうだと、こう言われましても、衆議院の段階でも二十三日、二十五日にお出ししましたけれども、その中間段階で御報告するよりもできるだけ正確に精査した上で改めて御報告した方がいいかというふうに存じております。
○岡崎トミ子君 二十四時間で三百三十二出て、また二十四時間の間に四百四十一、三割増えて、現在まで三週間でこの間の作業がじゃどうなっていたのか、そのことについてお聞きしなくちゃいけないというふうに思いますけれども、またそれ後ほどお聞きするといたしまして、まず、四月二十四日のこれは毎日新聞、赤城さんもごらんになったと思いますが、北海道の留萌市が毎月の転入届から十八歳から二十八歳の無職の男性のみリストにいたしまして自衛隊の旭川地連留萌募集事務所に提供していたというふうに報じております。このケースは防衛庁が提出したリストには掲載されておりません。これを見ますと、ゼロということで全く何も掲載されておりませんが、これはどういうことでしょうか。
○副長官(赤城徳彦君) お答えいたします。
 この報道にあります件でございますけれども、四月の二十三日及び二十五日の衆議院の個人情報保護特別委員会に対する報告にこの留萌市からの適齢者情報の提供を受けていた事実が含まれていなかったということでございますが、これはその調査の具体的な調査範囲とか対象とかやり方についてはまた必要があれば事務方からお答えしたいと思いますけれども、まず現存するものについての調査でございますので、これは、それが含まれていなかったのは当該資料が現存していないということでその調査報告には出ていないということでございます。
 なお、ということでありまして、現存する資料について全体の調査をしたということでございます。
○岡崎トミ子君 廃棄されたケースとか、担当者が替わったケースとか、あるいは担当者は閲覧だと思って、これはもう当たり前の方法なんで報告する必要がないと、いろいろとこのゼロであったということに関しては理由を言うことはできるだろうなというふうに私の方は想像しておりましたが、ただいまは、廃棄されてそれは残っていないという方法、そういうことだったというふうに今おっしゃっているわけなんですけれども。結局、出されたこの表は完全ではないということですね。
○副長官(赤城徳彦君) この調査については、全国、現存する資料について、一定の時期のものについて今現在現存するものについて調査をする、その調査の様式はこれこれのもので、こういうふうに出しなさいと。それについてきちっと精査して、数字も合わせたりとか、そういうことをすると。そういう作業をやっておりますので、既に二十三日、二十五日に御報告した中身、これは市町村、地方公共団体から一定の募集に関しての情報の提供をいただいていると。その中身として、氏名とか住所とか生年月日とか性別のほかに、例えば保護者名とか郵便番号とかこれこれの情報がありますというその基本的な事実関係については、これは変わっていないところでございます。
 御指摘のその数字については、もう既にその報告のところにも注記、あえて御報告してあるんですが、数字についての入れ替わりはありますと。これは膨大なデータですし、記入する際に、きちっとこういう様式でこういうふうに記入しなさいということで調査をかけるわけですけれども、担当者の記入間違いとかいろいろなところはそれは多少はありますと。そこを精査するということで、できるだけ正確なものをお出しするために現在もなお精査中でございますけれども、基本的な事実関係については現在も変わりない、既に報告したものと変わりないということでございます。
○岡崎トミ子君 結局、この出されておりますのは地方公共団体から地連への情報提供の内容等をまとめたものというふうになっておりまして、地連は県レベルというところで、幾つの地方公共団体から、本当は市区町村でもってどういう提供を受けたのかを報告されない限り、この留萌というのは全然出てこないわけですね。北海道で、そして旭川でということになりますと、市町村の段階ではどういう提供が受けたのか、それが報告されていないということなわけなんですけれども。
 具体的にどの市区町村がどういう提供を行ったのかについて明らかにしていきたいというふうに思っているんですね。つまり、自分の、自分自身があるいは自分の息子がこのリストに載っているのかどうかを知りたいと思うのは当然なことでありますし、これは市町村レベルのデータが何としても必要なのであります。四情報以外の情報を提供した市町村名を是非公表していただきたいというふうに思っております。もし、今までのところでそれが増えているのであるかどうかということについても教えていただきたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) 先ほど留萌市のことについてお触れになりましたけれども、これは報道にもありましたし、御指摘でしたので、これは資料として現存しないということでお答えいたしました。
 ただ、一般的に市町村名はどうかと、こういうことになりますと、最初に申し上げましたように、これは地方公共団体も法定受託事務として募集の事務をやっております。防衛庁の方も地連がやっていると。その間の適齢者情報についての提供をいただいている、市町村に御協力をいただいているということでございますので、これは地方公共団体名を公表するということになりますと、地方公共団体が協力していただいて提供していただいているということでありますから、これはやっぱり相手方があることですので、その地方公共団体の御了解を得た上で対処するということが大切だというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 衆議院の質疑で総務省が答弁しているとおり、市町村名というのは情報公開法にのっとっても非開示の情報ではありません。そして、非開示の情報でないばかりか、そもそも情報公開法を使って請求しなくてはならないような、そういう情報でもありません。当然、これは出すべきだというふうに思っております。
 今の、相手方があることなんだから公開できないというわけですけれども、それではそのリストに載せられた個人、その個人についての配慮というのはないのか。そして、相手方の了解が必要だということでありますけれども、それでは相手方の了解を得る努力はされているのか。その二つについてお答えいただきたいというふうに思います。本人の知る権利ということにかんがみ、お答えいただきたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) これは情報公開でどうかということもあろうかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、これは市町村の法定受託事務で募集事務を行っているというわけでございますから、そもそも市町村が行う事務だと。それについて一定の情報を、こちらも募集事務を行うわけですから、提供いただいているという、お互いの協力関係でやっているわけでございまして、そういう中で努力しているのかと、こういう御指摘でありましたけれども、それはきちんと確認をいたしておりますが、なかなかそれは、公表ということについては難しいという状況でありまして、そういう中で、相手方の了解なくそれを公表するということは、市町村自身についても、また我々の方でも、この募集事務を円滑にするという上からもなかなかそれは難しいと。
 お互いの協力関係でやっているということを是非御理解をいただきたいと思います。
○岡崎トミ子君 公表できないことをやっているんですか。確かめようと思えば、一件一件回ってきちんと了解を得るという方法だって絶対できないということは言えませんし、人間関係、信頼関係において行うということでしたら、私たちはそれ、全貌に、明らかにすることはできないわけですから、もう調べたことについての市区町村名、発表して報告すべきだというふうに思っております。
 ですから、もしあれだったら、なぜ出せないのかについておっしゃってください。
○副長官(赤城徳彦君) なぜ出せないかというのは、そういうふうな募集に関しての協力関係でやっているということなんでございますけれども、そもそも衆議院の委員会にも報告をいたしましたが、これは一定の募集に関して必要な情報についての提供をいただいている、その事実関係がどうなのかということでございましたので、報告をお出ししました。その中で、一定数の市町村、かなり数は多いじゃないか、増えたじゃないかと、こういう御指摘ありますけれども、一定の市町村については、その四情報以外に、保護者とか、こういう情報もありますという報告をお出ししました。
 それは、その四情報は、住民基本台帳法上、何人も閲覧できる情報ですけれども、それ以外の情報であっても、これは法律上、法定受託事務として市町村が行っていますので、募集に関して必要な情報であればそういうような資料を作ることもできますし、その情報を防衛庁に提供することも、これは法律、政令に基づいて行っているわけでありますから、これは適法なものでございます。
 そういうことについて、一定の地方公共団体がこういうふうな情報を提供していますと。その提供している情報の中身としては、四情報以外に、例えば保護者名とか郵便番号とか電話番号とかこれこれがありますということで御報告をしたわけでございまして、それは法律上認められたものについて一定の事実関係を報告をしたということで、基本的には事実関係きちっと御報告をさせていただいている、こういうふうに考えております。
 それ以上に、個々の市町村名がどうかということになりますと、これは先ほど申し上げたとおり、これは募集事務に当たっての支障も生じてまいりますし、相手方もあることでございますので、それは是非御容赦をいただきたいと。しかし、必要な事実関係については既に御報告したものと基本的には変わらないということでございますので、是非御理解をいただきたいと思います。
○岡崎トミ子君 情報の内容についても、防衛庁が発表したのは、ただいまおっしゃっておりましたけれども、職業とか世帯主ですとか保護者、筆頭者、何か同じようなことだなとは思っているんですけれども、具体的にどのような内容か分からない。個人はそれを知りたいと思う、会社名か職種だけなのか、何らかの理由があってこういう、どういうふうな情報を収集したのか。そこまでお聞きしたいと思います。
 昨日ちょっと防衛庁の方とお話をしたときには、出されたものに関しては黒塗りにしたというようなことを言っておりましたけれども、それは本当ですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、既に御報告してありますように、市町村によってどの範囲を出しているかというのはいろいろですけれども、四情報、住所、氏名、生年月日、性別のほかに、例えば世帯主とか保護者等、筆頭者、続柄、郵便番号、電話番号、そういった項目があるということでございます。
 ちょっと墨塗りというのはよく分かりませんけれども、個人のプライバシーにかかわるようなところで公表できないものについては墨塗りだという意味かと思いますけれども、ちょっとよく分かりませんが、その点については。
○政府参考人(宇田川新一君) 今、委員御発言の墨塗りの件でございますが、今度の調査に当たりまして、所有しています地連の方では墨塗りにしてはおりませんが、私どもに取り寄せる場合にはプライバシーの関係がありますので墨塗りにして私どもに送ってきた、そういう意味でございます。
○岡崎トミ子君 自治会名というふうにありますけれども、これは町内会を通したというような意味でしょうか。
○政府参考人(宇田川新一君) 自治会名は町内会等、そういうふうな記述でございます。
○岡崎トミ子君 今も何かお答えにならないようなんですけれども、今のように全く明らかにならないようなものをお出しになっているということなんですね。ですから、こういう世帯主、保護者、筆頭者、続柄、郵便番号そのほかというようなことで出されているもの、これをやっぱり何を本当に出させたのかという項目だけでなく、具体的に報告をしていただきたいというふうに思っております。
 後で分かった、実はこうだったというふうに言われないように、正確に私はやるべきだというふうに思っています。それは自分自身の知る権利、それぞれが知る権利でありますし、検証の可能性ということも、やはりここでこのデータがどの程度のものなのかということについて、やはり細かく、しかも網羅的に全体像を知るということが、何が間違っていたのか、この法制をきちんと仕上げていくときに教訓ということもこの中から出てくるかもしれない。
 それがこういうふうに項目だけでは全貌が明らかになっていないので、本当によく分からないという状況なものですから、これからも万が一再発しないとも限らない、そんなふうな心配もありますので、是非これは出していただきたいと思いますので、ここで、私、委員長にもお願いしたいと思いますが、市区町村名と、それからそれぞれが提供した情報の内容というものを是非資料として提出をしていただきたいと思います。
○委員長(尾辻秀久君) 後ほど理事会で協議をいたします。
○岡崎トミ子君 職業とか学校名というのは住民基本台帳では分からないわけですけれども、これはどうやってお調べになったんでしょうか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、先ほど来御説明いたしましているように、住民基本台帳法上の根拠ではありませんで、そもそも法定受託事務として市町村が行っている事務でありますから、その市町村が募集にとって必要であるということであれば、例えば連絡をするとかダイレクトメールを発送するとか、いろんな意味で、必要があればそういう情報を収集するということでありまして、それは各地方公共団体がいろいろな方法で収集をするということだと思います。
○岡崎トミ子君 何か明らかにされないという形で、山梨では学校の名簿を集めたということですよね。今の、その中で積極的に関与をしたということが明らかになっているわけなんですけれども、やはりこの問題について防衛庁が気付かれたのは去年の六月ですよね。そして、その後、口頭で指示を出したのが十一月で、調査を始めたのが今年の四月ということでありますけれども、この間は、防衛庁としては指摘されるまでは何もしていなかったということでしょうか。
○副長官(赤城徳彦君) これ、何度も繰り返しになりますけれども、法律に基づいてそれぞれの募集事務が行われ、これは施行令の百二十条の趣旨に基づいて情報の提供をいただいているという、いずれも法律の根拠をもって行っているものでございます。
 ただ、過去の事案とか、その反省に立って、改めて本当に必要なものは何なのかとか、その募集事務あるいは地連の業務について見直しをする中で、まあ募集について必要な情報であります。四情報以外であっても必要な情報は、これは適法なんですが、必要最小限にすべきであろうということで、昨年の十一月でしたかの募集担当者会議で必要最小限の四情報に限定することが適切だろうということで、その旨の指示を行いました。
 さらに、四月の二十四日ですけれども、防衛庁長官名で通達を発出して、何人でも、住民基本台帳法上、何人でも閲覧を請求できるという四情報に限定するようと、これの徹底を図ったというところでございます。
○岡崎トミ子君 何か私たち納得できないので、資料をいただいた上でじっくり議論をしていきたいというふうに思っております。
 一点、衆議院での議論とも重なる部分がありますので、確認をしておきたいと思いますが、総務大臣。
 防衛庁が情報提供を求めた根拠について自衛隊法施行令の百二十条を挙げられておりますけれども、これは、内閣総理大臣は、自衛官の募集に関し必要があると認めるときには、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができるという、一般的なこれは規定でありますけれども、このデータですね、百二十条だけを根拠にして住民基本台帳法に基づかずに出していいのか、このことについてお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) その施行令の百二十条の前に九十七条の一項というのがあるんです、自衛隊法の。ここで、「市町村長は、政令で定めるところにより、自衛官の募集に関する事務の一部を行う。」と、こうなっているんですね。政令がいろいろあるんですが、その政令の一つが百二十条なんです、施行令の百二十条。そこで、自衛官の募集の事務の一部として、それに関する例えば必要な報告だとか資料の提出は、それは国の方が求めることができて、それは市町村長は応じると、こういうことになっているんで、これは住民基本台帳の特例なんですよ。
 ほかにもありますよ、刑事訴訟かなんかに。そういう、別の法律に特に定めがあれば、それは住民基本台帳法とは別の手続でやれると、こういうことでございまして、この辺は、法律はそういうことになっているわけであります。
○岡崎トミ子君 ここにあります「必要な報告」というのは、一体だれが判断して出せるようになるんでしょうか。
 これは、超えてはならない一線を超えるという場合もあります。例えば、親が離婚しているかどうかというのも、親の名前が知りたい、もう義務教育の子供たちなのでそういうのを知りたいといってお調べになっていますけれども、そういうときにそういうことも、プライバシーも全部出てしまう。
 百二十条で、こういう離婚しているかどうか、そんなことまでこれは取れますか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、施行令に「必要な」と書いていますから、自衛官の募集に必要な情報ならいいんですよ。必要でない情報はいかぬ、いけない、それは。
 そこで、例えば、健康かどうかなんというのは、これはかなり際どいという意見もありますけれども、防衛庁側にしてみたら、自衛隊の方にしたら必要かもしれませんわね。それから、親御さんも、未成年者なんかがおる場合ありますから、親御さんのことも知りたいというのはあるいはあるかもしれませんが、基本的には私は四情報に限ってもらうのが一番いいと思うんですよ、公開情報の。それで、防衛庁の方も今後は四情報に限ると言っていますから、そこは、今までちょっとおかしいとか、おかしく、ぎりぎりのところのものがあるいはあったかもしれませんけれども、今後は、岡崎委員、四情報でやってもらえると思っています。
○岡崎トミ子君 百二十条で求めることができる情報と求めることができない情報というので、今は四情報に限るのがいいと言ったんですけれども、出ているものですから。
 百二十条でこれは必要な報告、それから資料の提出を求めることができるという、この判断するのは一体だれなのか。担当部局だとすると、仕事が熱心だと、その人が欲しいと思ったら、これは出せるということになってしまいますので、求めることができる情報と求めることができない情報というのはどんなふうに考えますか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは施行令上は内閣総理大臣になっているんですよ。内閣総理大臣が防衛庁の仕事の主務大臣なんですよ。だから、その内閣総理大臣を補佐するのが防衛庁長官なんですよ。だから長官なんですよ。これがちゃんとした大臣になればと言ってはちょっと語弊がありますけれども、防衛大臣になれば主務大臣になる。ところが、防衛庁長官、外局ですから、内閣府の。だから補佐なんですよ、今。
 だから、内閣総理大臣となっているんですが、恐らくいろんな権限の委任規定や何かで、それはそれぞれのつかさの人がなっていると思いますよ。だから、そのつかさの人の判断です、一次的には、一次的には。いいか悪いかの議論はいろいろあるかもしれませんが、こういうものはもう最終的には全部、省ですよ、最後は。一次的には、その今、権限がある人。施行令上は内閣総理大臣だけれども、権限を委任されていると思いますから、その権限者と、こういうことであります。
○岡崎トミ子君 それじゃ確認しますけれども、今まで出していたのは担当部局がその信頼関係でずっと出してきたというふうに今私は思っているんですけれども、これからはそうではなくて、確認したいのは、担当部局の判断で出すのではないということですね。その部署が仕事熱心で、これが必要だと思って、そういうものではないということでよろしいですね。
○国務大臣(片山虎之助君) 施行令上は内閣総理大臣で、内閣総理大臣の権限を委任された人なんですけれども、恐らく、そういうことの規定の上に立って依頼をしているんだと思いますよ。各地連が、都道府県なり地連がですよ。こういう九十七条一項があります、それに基づく自衛隊法施行令の百二十条がありますと、こういうこともあるんでひとつ、その権限行使ということじゃなくて、権限に基づいて資料提出の依頼をしているんだと。だから、応じるところもあるし、聞いてみますと、一部は、それは困るといって、勘弁してくれというところもあるようですから。
 事実上の権限行使という形じゃ私はないと思いますが、詳しいことは防衛庁の方に聞いていただければ有り難いと思います。
○岡崎トミ子君 じゃ、どなたか。短めにお願いします、あと二分ですから。
○副長官(赤城徳彦君) まず、この情報の提供ですけれども、何でも出していいということでありませんで、先ほど総務大臣からのお答えにありましたように、その自衛官の募集という目的に沿ったものでなければならないというわけでございます。
 そうすると、その四情報以外であっても、例えば親御さんの氏名とか、そこへ何か連絡をしたい、本人に直接じゃなくて親の方に連絡をしたいというときに、そのための必要な情報というのはこれは認められているわけです。これは九十七条、それから施行令の百二十条、それぞれ必要な情報があれば、それはいいわけです。ただ、それは必要最小限に限ろうと。
 その最小限というのはどの、どういう基準かということで、住民基本台帳法上は、何人でも閲覧できると、こうなっていますから、その四情報があれば必要最小限としてそれでいいんではないかということで、昨年の十一月に担当者会議でそれを徹底して、また四月の二十四日に長官からそういうことを周知徹底をしたということでございます。
○岡崎トミ子君 行政機関が個人情報を取得する場合には、内容も、そしてその手法も、適法かつ適正に行うべきということは義務付けを行わなければいけないというふうに思うんですね。
 でも、義務付けても、同じ役所関係ということで、やはり担当部署に任せ切ることになる現状でも駄目だというふうに私は思っておりまして、当事者に判断させたら何でも必要になっちゃうという心配もあり、再発も心配があり、やはりチェックできる体制というのが必要で、それがシステム上あるということが大事だというふうに思っておりますので、この点に関しては次の回でこの点議論をしていきたいというふうに思っております。
 委員長には再度、市区町村名公表、そしてその内容についての公表について、理事会でのきちんと取りまとめをよろしくお願いをしたいと思っております。
 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 先ほど申し上げましたとおりに、後ほど協議をいたします。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
 個人情報の保護に関する法律案等五法案につきまして、しっかりした情報保護・開示の法制度とすべしという見地から御質問させていただきたいと思います。
 まず、一昨日になりますけれども、五月十二日に住基ネットに接続する全国の市町村のセキュリティー対策についての調査結果というものが出ているようでございます。一部不備があるというふうな報告のように聞いておりますけれども、その概要、今後の対処方針、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えをいたします。
 ちょうど五月十二日、月曜日でございますが、私どもで開催しております住基ネットの調査委員会がございまして、これ、民間のセキュリティー等の専門家に集まっていただいて、主としてセキュリティーとか安全対策の問題について御意見を伺っている会議でございますが、そこに本年一月と二月に市町村に住基ネットに関するセキュリティー対策の自己点検をお願いした結果がまとまりましたので御報告したものでございます。
 全体を通して見ますと、全国の九割程度の市町村では体制とか規定の整備や必要な管理がなされておりまして、総じて適切なセキュリティー対策が講じられているというふうに認識しておりまして、この調査委員会でもその旨の御発言があったところでございます。ただし、新聞報道等にもございますように、一部の市町村においては必ずしも十分な対応がなされていないという面があるのは事実でございました。
 この結果を踏まえまして、早速、昨日、都道府県の担当者の会議を開きまして、その結果を踏まえて自主的にセキュリティー対策の強化を実施してもらうようお願いしたところでございまして、この七月上旬を目途にそのセキュリティー対策の実施状況について報告を求めております。第二次稼働、八月の二十五日でございますが、までには住基ネットの適切な管理運営がなされるよう更に徹底を図ってまいる所存でございます。
○辻泰弘君 いよいよ今お話がございました八月二十五日から本格稼働するということでございますので、それについてはやはりしっかりとした体制となるようにお取組をいただきたいと思います。
 大臣、一言だけそのことについて。
○国務大臣(片山虎之助君) 大変、委員の先生方の御指導や御支援で、去年の八月五日から一次稼働を始めまして、二次稼働、今年の八月後半を考えております。
 今までのところ致命的な問題は出ておりません。若干の機器のトラブルその他ありましたけれども、これは日本じゅうやるんですから、三つ四つ、まだ待ってくれというところはありますけれども、その意味では致命的な問題は起こっておりませんが、しかしセキュリティーはもう万全の上にも万全を期さなきゃいかぬと、こういうことで調査をいたしまして、その結果、約一割、百点でない自治体も出てきたようですから、ここを重点的に指導しまして、国民の皆さんに安心をしてこの住基ネットシステムに信頼をしていただくように今後とも努力いたしてまいりたいと思いますし、二次稼働につきましては十分な準備をしてまいりたいと、こう思っております。
○辻泰弘君 以下、幾らか通告と若干順序が入れ替わったりするかもしれませんけれども、御質問させていただきます。
 まず、総務大臣にお伺いしたいと思います。
 行政機関の保有する方の個人情報の方ですけれども、従来の電子計算機処理に係る法律のときは、十三条で、「学校教育法に規定する学校における成績の評価又は入学者の選抜に関する事項を記録する個人情報ファイル、病院、診療所又は助産所における診療に関する事項を記録する個人情報ファイル」等についてはこの限りではないと、開示請求の対象外であると、こういう位置付けがあったわけです。
 まず基本的にお聞きしたいんですけれども、まず、そのとき何ゆえその規定があったかということと、今回はそれが外れているわけですけれども、そのことについて御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 現行法で外しておりますものは、例えば教育関係では入学試験の成績だとか、本来の成績、通知表みたいなものですよね。そういうものだとか、医療の関係ではカルテなんですね。これは国と国民との間の権利義務関係としてとらえることもできないわけじゃないけれども、やっぱり学校の先生と児童というんですか生徒と、あるいはお医者さんと患者の言わば秘密というか信頼関係というのか、そういうものでございまして、ちょっとそこまではという議論があったと思います、当時。
 そこで、これは適用除外にしたんですが、今回、こういう状況でございますから、できるだけ今回は、行政機関が保有する情報は物のいかんにかかわらず開示を可能な限り広げていきたいと、こういうことで、今回はこういう教育や医療のかなり個人的な信頼関係に基づくようなものまでその対象に加えることにいたしたわけであります。
○辻泰弘君 先般の参議院本会議で、片山大臣は、開示、訂正、利用停止のことについての行政庁の決定に関する不服、このことについて一番訴訟が起こりやすいのはこの教育と医療であると、こういうふうにもおっしゃっているわけでございます。やはり今後も苦情とか不服申立ての発生が予想される分野でもあろうと思うわけでございますけれども、どういう内容、どういうことにかかわる問題が教育、医療分野で出てくると、今もちょっと御発言ございましたけれども、どういうふうに見ておられるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 内容の細かいことは余り聞いていないんですが、特に地方団体の場合、地方団体は個人情報保護条例でやっておりますが、国はこれからですから、個人情報保護条例の適用を見ますと、医療と教育で七割以上ですよ、七割以上。私はやっぱり、いろんな医療行為に関することを含めて、あるいは学校については、個人的にいろいろなことを含めてあるんではなかろうかと、こう思いますが、ちょっと詳細は承知しておりませんので、不正確なことを申し上げるのもあれでございますが、あるいは事務方が知っておれば事務方が答えさせていただきます。
 よくこれから勉強します、個別は。
○辻泰弘君 教育分野についてちょっとお聞きしておきたいと思うんですけれども、昨日も局長から御答弁があったことではあるんですけれども、内申書の位置付けあるいはいじめの教育委員会への報告書等の開示については地方公共団体の判断によるものである、だから国としての統一的な基準を作るのは難しいと、こういう御答弁であったと思いますし、私もそのように思いますけれども、そうすると、今回のこの法案が成立したとして、その場合に文科省として何らかの対応を取るということはないというふうにその答弁を理解してよろしいですか。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 公立学校が扱う個人情報につきましては、各学校が記載する子供たちの学習の状況等を記録いたしました指導要録、あるいは高校入試の調査書、いわゆる内申書の情報のほか、教職員の人事関係の情報など多数存在していると私どもも承知しているわけでございますが、その具体の記載事項というものは一般的には各地方公共団体の判断にゆだねられているわけであります。
 これらの学校情報の取扱いというものは、本法案の趣旨を踏まえながら、各地方公共団体が地域の実情に応じて条例によって措置するなど、必要な施策が講じられるものと理解しておるわけでございます。
 本法案が施行される場合には、本法案の趣旨が徹底されるよう、各地の教育委員会に対しましても必要な情報提供等を図りながら、この趣旨が徹底されるように対応してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 趣旨の徹底というか周知徹底はやるけれども、統一的基準を当然作ることはない、こういうことでよろしいですね。そういうふうに理解させていただきます。
 それでは次に、そこにもかかわるわけなんですけれども、今回、個人情報保護の法律の中の二条に、「次に掲げる者を除く。」ということで「地方公共団体」が入っているということがあるわけです。そういたしますと、当然のことながら、公立の学校だとか公立の病院というのは除外されるということになるわけで、その点についての手当てをどうするかということがやはり課題となると思うわけです。もちろん、地方の判断でございますので、国がえいやでやるわけにはいきませんけれども、ただやはり、それについて要請をするということは当然あってしかるべきだと思うわけです。
 そこで、そのことについての方針といいますか、お考えを大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方の個人情報保護は条例でやっていただくと、こういうことなんですね。
 それで、今、十四年の四月一日現在で、ちょっと古いんですが、条例を作っているのが三分の二、二千百六十一団体、これが条例を作っているんです。それで、条例でなくて規則や規程によって対策を講じている団体まで入れますと、二千六百三十三団体、八〇・一%。
 そこで、私は、作っていないところは条例を作ってくれと、規則や規程でなくて条例を。これは地域立法ですから、国の法律と同じようなもの、だから条例を作ってくれと。それからもう一つ、今、作っている条例も、今度、国の行政機関個人情報保護法等を参考にして見直してくれと、こういうことを言っておりまして、これはこれから十分統一的な指導をしてまいりたいと、こう思っておりますので、そういう中で、教育委員会や公営企業も当然対象機関として、それらが持つ個人情報保護については適切な保護措置が講じられなければならないと、そういう指導をしてまいりたいと思っております。
○辻泰弘君 大事なポイントですから、是非しっかりと徹底をお願いしたいと思います。
 さてもう一点、今度は細田大臣にお伺いしたいんですけれども、直接的には個別法の整備のことについてになるわけですけれども、五月九日の参議院本会議におきまして、個別法の整備について、個別分野を所管する各府省におきまして十分に検討されるべき課題と、このようにおっしゃっている。昨日もそういうような御趣旨の御答弁があったかと思うんですけれども。このこと自体はそれでそのとおりだと思うんですけれども、ただ、例えば医療情報にかかわるようなことで、カルテの開示というようなものは今年の三月二十八日に閣議決定された規制改革推進三か年計画の中に入っている。それが、十四年度措置済みなのができていないというのもあるわけですけれども、これは後でまたちょっとお聞きしたいと思いますけれども。
 そういう意味で、各府省に任せるというのは、それは一つの筋ではあるんですが、やはり政府として決めたことを、また情報社会を作っていくという担当の立場から、やはり督励するということも当然あってしかるべきだと思うわけでございます。ですから、そういう意味で、任せるだけじゃなくて督励するということでやっていただきたいと、このことについて御見解をお聞かせください。
○国務大臣(細田博之君) この個人情報保護法も、実はそういった各省からは期待を持って待ち望まれておりまして、というのは、今までなかなかこういった問題について必ずしも行政上の手段が十分でなかったと。しかし、この個人情報保護法によって、例えば医療にしても金融にしても、大半の企業はこの法律の対象である事業者に当たりますので、そこで本当の問題が生じれば取りあえずは対応できるということでそのような期待もされておるわけでございますが、やはり一つずつの案件を見ますと、どうしてもこの一般法におきましては、数によって五千以上の情報云々という話もございますし、ある程度限度があると。
 やはり個別に、たとえ小規模の場合であっても個別の法律によって対応する必要があるというケースもございますし、それから、個別情報の中身がよりいろいろな問題を含むがために、もっと個人の力といいますか権利を強化すべき分野もあると思われますので、それは問題の出方、今後の出方にもよるわけでございますが、過去の事例、そして今後の事例も踏まえまして、できるだけ各省において対応を速やかにしてもらいたいと思っておりますので、私としても、是非とも各省において早急な検討に取り組んでいただきますよう、強く要望してまいりたいと思います。
 現に様々な分野において、特に金融、電気通信、医療分野については各省においても検討に取り組んでいただいていると。特に、この法律ができた後も更に問題がどこで発生するかということを中心に検討していただいていると理解しております。
○辻泰弘君 この関連では衆議院の附帯決議もございまして、医療、金融・信用、情報通信等という分野について個別法を早急に検討することという附帯決議もあるわけでございます。こちらは参議院ではございますけれども、その趣旨も踏まえて督励をしていただくというお立場でお願いしておきたいと思います。
 それから次に、法案の条文の解釈とか問題点についてお聞きしたいと思います。
 まず、個人情報保護法案の七条の中で基本方針を策定すると、こういうことになっているわけでございます。それで、これは、「内閣総理大臣は、国民生活審議会の意見を聴いて、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。」と、こういうふうになっているわけですけれども、このことの策定と基本方針の提示というものがやはり大きい当面の一つの課題といいますか、そういうふうに日程的になると思うんです。
 そこで、この法律自体は後半部分は二年後から動くということになっているわけですけれども、このこと自体の基本方針の明示というのは、当然、国民生活審議会の意見を聴いてというプロセスは経なければなりませんけれども、やはり速やかであるべきだと、このように思うわけです。
 ですから、例えば二年のうちの前半の一年以内にやはり示すとかということがあってしかるべきだと思うんですが、その点について、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) おっしゃいますとおり、この法律は一種の二段階方式になっておりまして、まずは公布、施行されます基本的な部分、それから二年後に民間分野について施行される分野に分かれておるわけでございますが、その前段において政令を決め、そして基本方針を策定するということが決められておるわけでございまして、法案第七条において、これは時間の関係で個別に申しませんが、条文で七条の二項に七つの重要事項について基本方針を定めると書いておるわけでございます。
 したがいまして、今後、実際の全面的な施行が公布後二年ということでありますから、おっしゃいました期間内には少なくとも基本方針等が決まっておるのみならず、できればこのガイドライン等、一体、個別の主務大臣による各団体等にどういうふうにこの指針を示していくかというようなことについてもできるだけ早く煮詰めまして、そして法が全面施行される段階ではもうすべての関係者がよく内容を熟知して対応も済んでおって、そして個人の方々に個人情報の保護に関して問題がより少なくなっておるような体制を取ってまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 その点についてもお取組をお願いしておきたいと思いますが。
 その次に、先ほどもありましたし、議論の根本にあるわけですけれども、個人情報取扱事業者となる個人情報の量ということについてでございます。二条に規定されていることです。
 これは、大臣の御答弁でも五千件が目安ということでおっしゃっていたし、先ほどもそうおっしゃっていたわけですけれども、これは最終的には政令で定めると、こういうことになるわけですけれども、まずやはりお聞きしたいのは、五千件というのが、おっしゃったとおり、確かに何らかの目安がなければ分からないわけですから目安は当然必要だと思うんですけれども、やはり五千件というような数字を政令で書かれるということになるのかということについてです。
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。
 政令では数字でもって明記したいと思っております。
○辻泰弘君 その場合、これからのことであるのかもしれませんが、やはり考え方とすれば、一律にそうするのか、業態ごとに分けるということもあり得るかもしれません。しかし、現実には業態ごとに分けるなんということはできないし、かえって恣意的になると思うんですけれども、そういう意味では一律ということにしかならないんではないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御指摘のとおり、今いろいろ個人情報を処理することによって問題が起きているんですが、それの大きな要因としては、やっぱり大量に処理されているという要素があろうかと思っております。こういう部分については、業種、業態によるものではないと思っております。
 したがいまして、この政令で定める件数については、業種、業態を問わず、やっぱり一律に定めるというのがいいというふうに考えられているところでございます。
○辻泰弘君 次に、苦情処理のことについてお伺いしておきたいと思います。七条、九条、十三条、三十一条とかに関連することかと思います。
 それで、昨日もその点についての議論がございまして、生活センターでというような御議論もあったわけですけれども、まずお聞きしたいんですが、一つのプロセスとして国にお願いするということがあるわけですね、苦情処理を持ち込むといいますか。その場合のアクセス手段といいますか、言わば国の窓口はどこになることを想定されているのかということについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 一般的に申しますと、まず政府でいいますと内閣府の国民生活局が担当の行政部局でございます。それから、実際に苦情の窓口というのは、現在も消費者相談窓口として毎日電話あるいは訪問者に対する対応をしておりますが、国民生活センター、これは高輪にございまして、年間九千件に及ぶ、昨年の実績ですけれども、九千件に及ぶ苦情処理を電話あるいは訪問により受け付けて、自ら処理するもの、あるいは担当主務官庁に話をするもの、つなぐもの、そういうふうにやっております。
 ただ、主務官庁に直接申請した方が早いと考えられるものもたくさんございますので、その場合には、例えば経済産業省には年間一万数千件のそういう、これは消費者相談でございますが、その中には恐らく個人情報的な苦情も既に寄せられていることと思いますけれども、そういったところで専門のセンターを設けて要請を受け付けております。そして、それは霞が関の各官庁においても非常に幅広く窓口を作っておりますので、そういった行政の一環として、この法律が施行される段階あるいはその前の段階でもサービスをしていく必要があると思っております。
 また、地方においても消費生活センターは非常に充実してきておりまして、四十七都道府県において非常に充実した体制でやっていただいておりますので、今後そういったところを大いに活用してまいりたいと思っております。
○辻泰弘君 今おっしゃった国民生活センター、昨日から大事に考えて御答弁いただいているわけですが、ただ、これは独立行政法人になるわけですね。その場合、国の窓口ということで独立行政法人、それは形としてはあるかもしれないんですが、そうであれば、この法案にあるなり何らかの規定に基づくべきじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 確かに、独立行政法人化という問題もございまして、国との連携をしっかり取っていかなきゃなりませんので、基本方針等において対処することが大事ではないかと思っております。
○辻泰弘君 結論的にはそれでいいと思うんですが、ただ、その御答弁のときに国民生活センターを前面に出されるのであれば、何らかの形で事前にそのことは、法律に書く以外のこともあるのかもしれませんが、そういうことで明示されるべきだと私は思っておりまして、その点は法律上はちょっと問題があるんじゃないかなというふうに、というか、あるいは御答弁の対応がそういうふうになってしまったのかもしれませんけれども、その点はちょっと、いずれにいたしましても、基本方針に書かれるなら、それはそれで一つの、苦情処理も一つの基本方針の項目になっていたと思いますので、それはあり得ることかもしれませんが、基本方針に書かれるということで理解していいですか。
○国務大臣(細田博之君) 独立行政法人の中にはそのような業務をやっているところもほかにございます、投資保険、貿易保険のような問題とかですね。したがいまして、独立行政法人であればそういうことができないということはないわけでございますけれども、委員がおっしゃいましたように、国としての責任体制をはっきりさせるために主体をどこかで明確にせよということもごもっともでございますので、そういったことを今後配慮してまいりたいと思います。
○辻泰弘君 次に、本人確認のことについてちょっとお聞きしたいと思います。
 個人情報保護の法案で見ますと、二十五条に、「開示」というところで、「本人から、」、「本人に対し、」ということで「本人」ということが出ているわけでございますけれども、これが、本人の確認ということが必ずしも、その確認手段についての言及がないといいますか、私は率直に言いますと、その角度から見ると少し重要性とか必要性につながるような文言がないように思ってしまっているんですけれども。
 例えば、民間のことではありますけれども、例えば、さっき言いましたカルテの開示のことでいいますと、現行は、日本医師会が診療情報の提供に関する指針というのを定めて、それに基づいてやっておられるわけですけれども、それで見ますと、例えばこういう指摘があるわけです。「住民の移動が少ない地方の診療所などにおいては、お互いが顔見知りであり、顔を見るだけで誰であるかを確認できるが、大都会の病院などでは、申請者が誰であるかを確認することは容易ではない。大規模医療施設などでは、これまでも必要がある場合には、印鑑証明書、運転免許証の写しの提出等によって、本人であることの確認をすることも行われているので、それらを参考にするとよい。」と、こういうふうな言い方で一つの指針を示しておられるわけです。
 一律的に決めることにもならないかもしれませんが、やはり本人確認の部分も大変重要なことだと思いますので、何らかの形で、こういうもので確認できますよといいますか、「参考にするとよい。」というこの医師会の表現ですけれども、こういうようなことがあって、何らかの形であっていいんじゃないかと。また逆に、求めるときに、こういうことがあるので出してくださいということで言いやすいということもあるかと思うんです。
 だから、その意味において、確認手段について何らかの例示を示すことがどこかの段階であるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) おっしゃいますように、開示を求めてきた人が他人が成り済ました者であって、それで他人の情報をそこで開示されたのでは大変なことになって、法の目的にもとることになるわけでございます。法の二十九条第一項において事業者が「その求めを受け付ける方法を定めることができる。」ということになっておりまして、「政令で定めるところにより、」云々と書いてございますので、政令におきまして、今、辻委員がおっしゃいました方法も含めまして、確実にこれが本人のものであるということを確認し得る手段を取りたいと思っています。
 金融機関等でも今いろいろ、免許証の提示を求めて写真等あれをするとか、照合するとかいろいろな手段を持っておりますし、また特別に住民票等を要求する場合もあったりいたしますので、これらをまた総合的に考えてしっかりとした対応を取らなければならないと思っております。
○辻泰弘君 総務省の方にお聞きしたいんですけれども、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の方の本人確認のことになります。
 これは、十三条に「開示請求の手続」というのがありまして、その中に「開示請求に係る保有個人情報の本人であることを示す書類を提示し、又は提出しなければならない。」というふうになっているわけです。そこで、総務省として考えておられるこの書類というのは何を考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 既に現行法の電算個人情報保護法におきましても開示請求の制度が認められておりまして、その際、本人確認の必要が当然生じてまいります。したがいまして、現行法におきましては施行令で、開示をするに当たり運転免許証、健康保険の被保険者証等法令の規定により交付された書類であって本人であることを確認するに足りるものの提示を求めることになっているところでございます。また、郵送による開示請求の場合もございますので、そういう場合は住民票の写しなどをコピーしたものによりまして、開示請求者の住所が真正であることを確認した上で当該住所に送付するという規定を施行令で設けておるところでございまして、新しい行政機関法の施行の段階においては同様の考え方で対処してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 これは、住基台帳カードの交付の手続について、これはおとといになりますか、五月十二日に住民基本台帳法施行規則というのを公布、施行されているというふうに伺っておりまして、それを持っていますけれども、その中では、「いずれかの書類及び法定代理人にあっては、戸籍謄本その他その資格を証明する書類とする。」という規定がありまして、一番に、「住民基本台帳カード又は旅券、運転免許証その他官公署が発行した免許証、許可証若しくは資格証明書等」、そしてその後に、「(本人の写真が貼付された物に限る)であって」ということが一つある。もう一つは、「郵便その他市町村長が適当と認める方法により当該交付申請者に対して」と、こういうことで、要は、郵便を出して、その文書が届いて、その文書を持ってきた人だったらオーケーだと、こういうことになっておるわけなんですね。ある意味では今おっしゃっていただいたのと基準が幾つかあるということで、それはそれであるかもしれませんが、しかしある意味では厳格なものをひとつ政府として作って、そのことを貫徹したらいいんじゃないかということも一つ思うんですけれども。
 いずれにしましても、今の、おととい出された交付手続の施行規則ですけれども、これの二項の方は郵送の文書だけでいいわけですから、私は、さっきおっしゃったように、写真、一番の方は写真で把握するということになっている、これは厳格になるわけですね、本人の出頭も義務付けているわけですから。しかし、二番の方は、顔は分からないし、郵便届いたものだけ持っていきゃいいということになっているわけですけれども、私は、それに、顔は付いていないけれども、健康保険証だとか年金手帳だとか、そういったものをかませるということによってであれば理解もできるんですが、この部分、少し私は、この三十七条の二項というやつですか、この部分ちょっと欠けているように思うんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先生御指摘の住基カードの申請の場合の本人確認、大変重要なことだというふうに私どもも考えておりまして、そのため政省令でその手続等を規定しているところでございまして、先生先ほど御指摘のとおり、原則は写真入りの身分証明書を提示していただくということが原則でございますが、中にはそういう写真入りの身分証明書をお持ちでない方もおられますので、その場合には、交付申請者が本人であること及び申請が本人の意思に基づくものであることを確認するため、市町村が郵送等により文書で照会し、その回答書を提示してもらうということを規定しております。
 これは、市町村の意見を聞きましたところ、印鑑登録の際の本人確認方法として各市町村において広く定着した方法でございまして、まずこの方法で問題ないということでございましたので、市町村の現場の意見も聞いた上で、こういう方法、印鑑登録の際の方法を取り入れているわけでございますが、さらに、その上で十分でないというような事例が出てきた場合は、また市町村の意見等も聞きながら、適宜な方法、運用で適宜な方法があるかどうかについても検討していきたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 これからの情報化社会、しっかりと築き上げていくという上で、当然この本人確認の一番出発点の部分は大事なことだと思うわけです。それで、今のお話ですとこれまでの地方自治体の意見ということでしょうけれども、やはりこれからのことを考えたときに今までの延長線上で考えていいのかということはあろうかと思うわけです。ですから、ここの二項の部分は、私はもう一つかませるということでやはり厳格さを追求するということがあってしかるべきだと思うんです。
 そのことを含めて、本人確認のことについて、総務大臣、その厳格な本人確認の徹底ということについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 本人確認は大変重要なことでございますし、今まで市町村もいろいろやってきておりますけれども、そういうものを全部総ざらいして、特に今度のカード、住基カードについては厳重な本人確認審査をするように努力してまいります。
○辻泰弘君 次に、代理人のことについてお聞きしたいと思います。
 これ、個人情報の保護に関する法律の方では、二十九条に「開示等の求めは、政令で定めるところにより、代理人によってすることができる。」と、こういうふうな規定になっております。また、行政機関の保有する個人情報保護法案の方は、これは十二条でございますか、に規定がございまして、「未成年者又は成年被後見人の法定代理人は、本人に代わって」「請求をすることができる。」と、こういうふうになっているわけでございまして、書き方が、政令で定めるものと明示しているということとの違いがあるわけなんですが、この書き方の違いといいますか、そのことには意味があるんでしょうか、何らかの含みがあるんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。
 まず、個人情報の保護に関する法律案の二十九条の関係から御説明に入りますが、この二十九条第一項の趣旨は、本来、やっぱり個人情報というようなのは本人に直接開示されるべきであるということは当然のことでございます。しかしながら、本人が未成年であったり、あるいは成年被後見人であったりする場合、こういった場合に代理人を認めないということになれば、逆に未成年等の権利行使というものを妨げるということになりかねない。それで、こういった場合に代理人を置くということを認めるという方向で、この三項に基づく政令で規定したいと考えているところでございます。
 一方、御指摘の行政機関法十二条、これも基本的には同様の趣旨なんでございますが、これで、行政機関法については、はっきり法律の条文上に「未成年者又は成年被後見人の法定代理人」と明記されているわけでございます。
 この点でございますが、行政機関法制の場合は、基本的に、国民の権利義務関係に対する手続規定ということについてはできるだけやっぱり条文で明確にするというような考え方が一つあるということでございます。
 それともう一つは、逆に、民間部門についてでございますが、民間部門も基本的には未成年あるいは成年被後見人の場合、これがもうほとんどなんでございますが、ただ、民間部門については事業の性質とか内容とかによってはもうちょっと弾力的に代理人の幅、あるいは、もう当然本人の御意向が必要なわけですが、そういう本人の意向を前提として若干弾力的に対応することも可能にするというようなことから、政令でゆだねているというところでございます。
○辻泰弘君 そうしますと、「未成年者又は成年被後見人の法定代理人」という以上に書き込むことがあるということをおっしゃっているわけですね。
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。
 大幅に広げるつもりはございませんが、若干やっぱりそこは弾力的に幅を広げることがあり得るということでございます。
○辻泰弘君 次に、手数料についてお伺いしたいと思います。
 これは、行政機関の方は二十六条でございますか、それから個人情報保護の方が三十条にかかわることだと思いますけれども、まず、やはり手数料というようなものも、余りに高いとそのこと自体でハードルになってしまうわけですから、それは行政機関の方に書いてあるように、「できる限り利用しやすい額」にしなければならないというのは、それはそうなんですけれども、しかし、実費もあるということではあろうと思います。
 ただ、その民間の方は、「実費を勘案して合理的であると認められる範囲内」と、こういうふうになっているわけでございます。また、行政機関の方は、「実費の範囲内において政令で定める額の手数料」と、かつ「できる限り利用しやすい額」と、こういうふうな規定になっているわけでございます。
 理解できるようにも思うんですが、その書きぶりの違いですね、このことについてどういうふうな考え方の下に書き方が変わっているかといいますか、その書きぶりがどういう意味合いを持っているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。
 基本法制の方では「実費を勘案して合理的であると認められる範囲内」としておりまして、一方、行政機関法制では「実費の範囲内」にしているということの表現ぶりの違いの理由についてのお尋ねというふうに御理解いたしますが、基本的には、手数料につきましては、それに、その事務処理に要したコストを回収するというところで共通でございます。と申しますのは、利潤とかそういうふうなものは入れちゃいけないということでございます。
 ただ、同じようなんでございますが、行政機関法については、実際は国の行政機関、一律に大体実費の平均的なコストを定めて、それで政令で定めるというふうなことをやるというふうに考えているところでございます。
 一方、民間部門についても基本的にはそういうことなんですが、場合によっては事業者ごとの手数料というのが基本だと思いますけれども、それだけではなくて、グループ企業内での統一的な手数料とか、あるいは業界単位等の統一的な手数料と、そういった方がより事業者の側にもあるいは個人の側にも合理的であるというような場合もあり得ると考えているところでございます。
 そういったことも可能なように、しかしそれはあくまで合理的である必要があるということでこういう規定ぶりにしているということでございます。
○辻泰弘君 まず、行政機関の方の「できる限り利用しやすい額」ということ、もう一つ「実費の範囲内において政令で定める額」という言い方があるわけですが、率直に言って、実費では恐らく「できる限り利用しやすい額」にならないという理解の上に成り立っていることじゃないかと思うんですけれども、そのことは、要は行政機関でこのことをやるについて、確認、決裁に手間暇掛かるとか、そういうことがあってこういうふうになっているんでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 基本法制を通じた全体の考え方は先ほど内閣官房の方から御答弁があったところでございますが、行政機関法の方におきましては、基本的に実費の内容として、開示決定等の通知書の発出ですとか、あるいは請求者に交付する写しの作成等の開示請求の処理、あるいは開示の実施のための事務における人件費、光熱費、消耗品費、輸送料等の費用、そういうものを念頭に置いて考えるわけでございますけれども、情報公開法等におけるいろんな審議の過程でもいろいろ御議論ございましたように、できるだけ国民が利用しやすい制度にするということで、本法案におきましては第二十六条第二項、行政機関個人情報保護法案におきましては第二十六条第二項におきまして、「できる限り利用しやすい額とするよう配慮しなければならない。」という規定を置いているところでございます。
 現行の電算機個人情報保護法における手数料は二百六十円、それから情報公開法の開示請求手数料は三百円ということになっておるわけでありますが、このできる限り利用しやすい額とするように配慮するという規定を踏まえて政令の立案の段階で判断してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 そうしますと、大体それに準拠するようなことになると、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(松田隆利君) 今申し上げましたように、できる限り利用しやすい額とするように配慮するという規定にのっとって、現状の、現行の手数料等も勘案しながら定めてまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 民間の方の実費の部分ですけれども、一つ確認しておきたいんですが、これは各事業者があらかじめ決めて明示しておくと、こういうことなのかということと、算定根拠は示す必要があるのかどうかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤井昭夫君) まず、事業者があらかじめ示しておく必要があるかどうかということでございますが、これについては法案の第二十四条第一項第三号の規定により本人の知り得る状態に置く必要があると、そういう情報として位置付けておるところでございます。
 また、積算根拠の点でございますが、これは法律上義務付けてはおりません。しかしながら、やはりその公正性のようなものは非常に重要だということで、むしろ主務大臣の言わば関与の対象に置いておりまして、これも第三十四条第一項の規定によって、実費を勘案して合理的であるかどうか、そういうようなものについて問題があれば勧告等が出せると、そういう仕組みにしているというところでございます。
○辻泰弘君 次のところに移りますけれども、権限、事務の委任ということについてお伺いしたいと思うんです。
 これも個人情報の方の五十二条でしょうか、それから行政機関の方は四十六条に「権限又は事務の委任」という条項がございます。ここで、「主務大臣の権限又は事務に属する事項は、政令で定めるところにより、その所属の職員に委任することができる。」、あるいは「行政機関の長は、政令で定める」「権限又は事務を当該行政機関の職員に委任することができる。」と、こういう規定があるわけでございます。
 そして、かつ先般、参議院本会議において、五月九日ですけれども、私どもの高嶋議員の質問に対して、小泉総理が、この点について、主務大臣の権限が下位機関に委任される場合においても行政責任は最終的には大臣が負うこととなるものでありますと。これは当たり前のことだと思うんです。
 ですから、そう思うと、何ゆえこの権限、事務の委任というのを明示しなきゃいかぬのかということが私は率直に言って疑問に思うんですけれども、これは何ゆえ必要になるのかということを教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(大村秀章君) お答えをいたします。
 委員御案内のように、この法律は、いわゆる民間事業者のサービス・事業活動をトータルで所管をするということで主務大臣が担当するという構成になっておるわけでございまして、今おっしゃいましたように、個別の事業法で大臣の権限、事務というのを所属の職員に委任をしていると、これは御案内のとおりでございまして、例えば鉄道事業法で国土交通大臣の権限を地方運輸局長に委任するとか、また電気事業法で経済産業大臣の権限を経済産業局長に委任をするとか、そういう法律幾つかございます。
 そういう意味で、正におっしゃるように、主務大臣がやるわけでありますけれども、全国的にやるときに地方の局長等に委任をする、そのことを各事業法でやっておるものですから、これをこちらの基本的なこの法律におきましても、個人情報保護法案においてもそのことを、ある意味では明示的にそのことを示すという趣旨でこの条文を置いたところでございます。
○辻泰弘君 では一つ、このことによるメリット、委任することによるメリットは何だと思っていらっしゃるか、教えてください。
○大臣政務官(大村秀章君) メリットといいますか、やはり主務大臣ということで、主務大臣は全部東京におりますからあれでございますが、やはり全国的に各それぞれの地域、地方におきましてもこういった点についていろんな意味で疑義が生ずる、そしてまたいろんなお問い合わせをいただくといった点で、やはり各ブロック、ブロック、拠点、拠点におきましてそういった御相談に応ずるということがやはりこの法律の円滑な運用ということに資すると思いますので、そういう意味で、各事業ごとにそういう委任をしているという形式を取っているところにおきましては、各局長等その職員に委任をすることがその円滑な運用に資するということで置いておるものでございます。
○辻泰弘君 そうしますと、この委任する対象事項については政令で定めて公表するということになるんでしょうか。
○大臣政務官(大村秀章君) この法律に書いてありますように、政令で定めて委任をする、下ろすということでございます。
○辻泰弘君 どうも何か、あえてここに明示されているというのは、ちょっと分からないところもあるんですけれども、その点については、何といいますか、官僚の権限が強くなるのじゃないかとか業者との癒着が云々とかいうふうな議論もあるわけですけれども、そういうことはないものと思いたいわけですけれども、あえて書くことについてどうもちょっと釈然としないものがございますが、それはそれで御答弁を了としていきたいと思います。
 次に、行政情報の法案の方についてちょっと幾つか聞いておきたいと思うんです。
 まず一つは、目的外利用の関連でございまして、総務大臣は五月九日の本会議において、目的外利用や提供については毎年施行状況調査をやって、その結果も公表するわけでございまして、その意味では大変透明性が確保されておりますと、このようにおっしゃっておられます。また、昨日の答弁等でも、現在は施行状況調査で公表している、内容の充実を検討しているというふうな政府の御答弁があったと思うわけですが、やはり分かりやすい公表の仕方を考えるべきだと思うわけですけれども、このことについての御見解をお示しください。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのように、現行法でも施行状況調査で目的外利用や提供の状況を公表しております。新法でも同じようにやりたいと、こういうふうに思っておりまして、今お話しのように、できるだけ分かりやすくしたいと。それから、必要が、更にもう少し追加することがあるなら内容も重視することも検討いたしたいと、こういうふうに思っております。
○辻泰弘君 今回追加されたことになる、紙に記録された個人情報にも適用されるというふうに考えていいんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 紙についてはいろんな議論があるんですけれども、しかし前向きに検討いたしたいと、こう思っております。委員が言われるんですから、検討いたします。
○辻泰弘君 前向きの御検討を期待しておきたいと思います。
 それで、もう一点ですけれども、個人情報ファイル簿への記載のことについてなんですけれども、これについても紙に記録された個人情報簿の新たな取扱いということがやはり一つの課題になってくると思うんですが、この点についてどのように取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、一定の重要な電算処理個人情報ファイルは名称、利用目的、記録項目、記録範囲、提供先、収集方法等をファイル簿に記載して事務所等において一般の閲覧に供しております。今、紙ファイルについても電算処理ファイルとほぼ同様の事項を公表したらどうかと考えております。
○辻泰弘君 これも少し御説明聞きましたら、必ずしも一般の人が見やすいようになっていないじゃないかというふうに思いました。すなわち、やはり全機関が一括して、またリアルタイムで見られるようにするということがやはり一つ大事なポイントじゃないかと思うんです。是非、そういう方向でのお取り組みをお願いしておきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) インターネットを使えという御議論は当然あるので、こういう時代ですから、インターネットを活用してリアルタイムで公表することも検討いたしたいと、こういうふうに考えておりますし、インターネットのホームページ上に総合的な窓口を設けまして利用しやすいようにもいたしたいと、こう思っております。
○辻泰弘君 是非、その点についてもお取り組みをお願いしておきたいと思います。
 次に、非開示、非訂正、利用停止却下と、そういうような場合の理由説明ということについてお伺いしたいと思います。
 これは、個人情報の保護の法案の二十八条には「理由の説明」というのがございまして、「個人情報取扱事業者は、」「本人から求められた措置の全部又は一部について、その措置をとらない旨を通知する場合又はその措置と異なる措置をとる旨を通知する場合は、本人に対し、その理由を説明するよう努めなければならない。」と、こういう規定になっておりまして、理由を説明するようにということの明示があるわけでございます。
 また、そのようなことを見ながら、行政機関の方を見ますと、実は開示しない旨の決定をしたときにはその旨を書面により通知しなければならないと、これだけになっておりまして、理由の説明のことが書いていないなと、このようになっているわけです。
 この点について確認いたしますと、それは行政手続法の第八条の「理由の提示」というのがあると。その行政手続法第八条には、「行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。」と、こういう書き方になっていて、これとのセットで結果として通知のときには理由を付けて出すんだと、こういう理解だという御説明になっているわけなんですけれども、率直に言って非常に分かりにくいなと思うわけです。
 法律的にはそうなるかもしれませんけれども、何か法律の技術に引きずられて、何か非常に分かりにくくなっているように率直に言って思うわけなんです。しかも、「許認可等」ということになるとすると、このこと自体が許認可なのかというふうにも思うわけです。「等」で読むということもあるのかもしれませんけれども、この点についてひとつ事実関係として理由は付されることになるということについて、その点、確認したいと思います。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 先生おっしゃられましたとおり、この個人情報の開示請求等に対する拒否の決定につきましては、行政手続法が定める「申請に対する処分」に該当するということで、同法第八条の規定によりまして、行政庁は申請者に対し拒否処分と同時に当該拒否処分の理由を示さないといけないというのが行政手続の一般通則として定められております関係上、この個人情報保護法、行政機関個人情報保護法の方におきましては特にそこまで書いていないわけでございます。
 行政手続法におきましては、申請行為としまして「行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているもの」というものが対象になるわけでありますが、今申し上げました開示請求等についての決定もこれに該当することになりまして、その後、行政不服審査法とか、そういうものも適用になる、そういう処分であると考えております。
○辻泰弘君 一つ、もう一遍、今のことを念を押して聞きたいんですけれども、開示請求等は許認可なのかどうかということを一つ。それから、やはり条文中に、これは大事なポイントですから、その理由、民間の方は理由の説明というのはある、もちろん行政手続があると言ったらそれまでなんですけれども、やはり条文の中に入っているべきじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 行政手続法におきまして、第二条の第三項でございますが、「申請」の定義としまして、「法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分を求める行為」ということになっておりまして、必ずしも狭義の許可とか認可とかというものに限られませず、幅広くそういう法律上の利益を付与する、そういう処分を対象にしているわけでございます。
 したがいまして行政手続法の対象になるわけでございますが、今、先生御指摘の、行政機関個人情報保護法におきましてそういう理由の明示の方も書いた方が分かりやすいのではないかという御指摘であるわけでございますけれども、そういう考え方もあり得るかとは存じますが、一方で、法律の作り方といたしまして、全体として明確にするという趣旨で、行政手続法におきましてこういう処分に関する手続等に関し共通的な事項を定めて、そういう手続に関してはこれを見れば分かるということで、国民に分かりやすい形で規定をいたしております、言わば一般法でございます。
 そういう、そちらの方で規定した方が分かりやすいのではないかという趣旨で、そういう整理をしているわけでございます。
○辻泰弘君 一つ確認しておきたいんですけれども、そうしますと、一部不開示、一部非訂正、一部却下と、こういう場合はやはり八条対象という理解でよろしいですね。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 逆に、その残りの部分については拒否の決定をするわけでございますので、同じように理由の必要がございます。
○辻泰弘君 それからもう一つ、独立行政法人や認可法人についても行政手続法が適用されると、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 独立行政法人等につきましても、この法律に基づきます言わば処分に関する決定を行うわけでございまして、行政手続法上、行政庁に該当することに相なります。
○辻泰弘君 次のテーマに移らしていただきますけれども、行政の方は四十七条、独立行政法人の方の四十六条にかかわることなんですけれども、例えば行政機関の方で見ますと四十七条、「総務大臣は、この法律の円滑な運用を確保するため、総合的な案内所を整備するものとする。」という規定がございます。また、独立行政法人の方にも同様な、「総合的な案内所を整備する」、こういう規定がございます。
 総合的な案内所というのはちょっと、どういうものかというのがよく分からないので、非常に優しいところかというふうにも思うんですが、どんなことをイメージしておられるのか、教えていただきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 私といたしましては、行政機関並びに独立行政法人における総合的な案内所という観点からお答えいたしますが、いわゆる政府全体として、開示請求、訂正請求、利用停止請求、これを行おうとする者が、自分の個人情報がどの行政機関にどのように保有されているか、これが不明な場合に、その参考となる情報を提供するなど、全行政機関を通じまして開示請求に関して総合的な案内を行うことを目的とする、こういうことでございますが、御存じのように、今、e―Govという政府全体のいわゆるポータルサイトがございます。こういった電子政府、電子自治体、こういった技術をもっていわゆるワンストップサービスというのがかなり可能となっておりまして、そういったイメージも含めまして、全行政機関を通じての総合的な案内というものを今着々と進めているところでございます。
 また、地方在住者の利便を図るという観点からお答え申し上げますと、都道府県の区域ごとに一か所程度今整備をしておりまして、具体的には総務省本省、管区行政評価局、さらには行政評価事務所並びに行政評価分室、こういったところにその地方在住者の利便を図るための一つの事務所というものを設置されることになっております。
 具体的には、そういった場所で、制度の概要、請求書の記載方法、手続に関する教示、アドバイスですね、さらには個人情報ファイル簿の検索案内、さらには各行政機関の組織、業務内容などの参考情報の提供を行っておりまして、そういったものを含めて総合的な案内所と私どもは考えているところでございます。
○辻泰弘君 そうしますと、各都道府県に一か所ぐらいのものが窓口となるという理解でよろしいですか。
○副大臣(若松謙維君) 現在も最低一か所以上のものはできているというふうに認識しております。
○辻泰弘君 それから、独立行政法人の方も、これも地方に相談所的なものができると、こういうことになるんでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) 独立行政法人につきましても、行政機関と併せて行っておりますので、同様の効果を提供しているところでございます。
○辻泰弘君 次に、公安調査庁の方にお伺いしておきたいと思うんですけれども、公安調査庁の方でいろんな調査をなさっているというふうに理解しておりますけれども、その現状とこの法案が成立したときの対応ということで、ちょっと御見解をお聞きしておきたいと思うんです。
 この法律の十七条で、いわゆる存否応答拒否というふうな条文があるわけですけれども、こういうことでの対応とかも含めてのことになるかと思うんですが、どういうふうなことを対象として考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(増田敏男君) お答えを申し上げます。
 公安調査庁は、破壊活動防止法第二十七条及び無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律第二十九条等に基づき、両法律に規定する規制に関し調査を行っております。
 そこで、公安調査庁が、本法案第十四条により、本来は不開示の要件を備えてあるにもかかわらず、開示請求者について同人に係る個人情報が存するか否か答えるとしますと同人が調査対象者になっているかが明らかとなってしまい、その結果、不開示情報を開示することとなるもので、本法案第十七条に基づき、存否応答拒否をすることになろうかと思います。
 それから、続いてお尋ねがございましたが、存否応答拒否を相手方に通知する際にはというような意味の御発言がありましたけれども、それもお答えしてまいりますか。
○辻泰弘君 いや、通告していたことでしたので、そのことも言っていただくということだったのかもしれませんが。
 その場合、拒否の場合、その理由の提示はやはり先ほどと同じ行政手続法に沿って行われると、こういう理解でいいかということです。
○副大臣(増田敏男君) お説のとおりであります。
○辻泰弘君 次に、独立行政法人の保有する個人情報の保護に関する法律について、ちょっと一点聞いておきたいと思うんです。
 この中に、二条で、この法律において独立行政法人等とは独立行政法人通則法に規定する独立行政法人及び別表に掲げる法人をいうと、こういうふうな規定になっているわけでございます。その別表というのが後ろの方に資料が付いておりまして、独立行政法人とあと特殊法人、認可法人の中で一部除いた形で書いて列記されていると、こういうふうになっているわけなんです。
 この取捨選択の基準といいますか、どういう考えで分類されたか、このことについてお伺いしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 今、独立行政法人の対象法人についてのお尋ねでございますが、これは、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律のいわゆる対象法人の考え方を基本としまして、行政機関と同様に扱うことが必要な法人を対象としたものでございます。
 具体的には当該法人の設立法の趣旨によることとしておりまして、その判断に当たりましては、まず独立行政法人、特殊法人又は認可法人におきまして、設立法においてその理事長等を大臣が任命すると、こういったもの、又は法人に対して政府が出資している場合と、こういったところが対象法人としております。
 ただし、今言った条件以外に、次の特殊法人等につきましては、その設立法の趣旨からこのように取り扱っております。幾つか例示させていただきますと、まず一点目として、公営競技関係法人、これにつきましては対象法人としております。特殊法人は対象外としております。共済組合等の専ら組合員等の相互の扶助、救済を行う法人は対象外としております。日本放送協会は対象外としております。日本銀行は対象法人としております。さらに、郵政公社につきましても対象法人でございます。
 以上です。
○辻泰弘君 ここでちょっと総務大臣にお伺いしたいんですけれども、この分類見ても一つの考え方でそれはそれであると思うんですが、私は、この中の特殊会社で、北海道旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社、九州旅客鉄道株式会社、これが本法律案の対象外とされる法人だと、こういうふうになっているわけで、これはこれで一つ理解します。当然のことながら本州の方は除外されているわけで、すなわち、当然ながら特殊法人じゃないということの位置付けになっているわけです。
 これはこの法案の議論とは別の話になるんですけれども、先般、私、総務委員会で片山大臣にお伺いしたときに、これは郵政公社法の問題でございましたけれども、JRを見てくださいと、JRでこういうことをしているんですから郵政公社もこうだというふうな御議論があった。しかし、ここでも明らかなように、郵政公社はもちろん特殊法人ですし、こういうことから見ても除外されると、そういう対象で、やはり当然違うわけです。ここの議論ではないんですけれども、そのことはこの公社の運営の在り方ということについて私は大事なことだと思うんで、その点についてはやはりしっかりと違うということを御認識いただいて、釈迦に説法にはなるんですけれども、この点について申し上げたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 済みません、先ほどの答弁の中で特殊法人と言いましたが、これは特殊会社でございます。訂正いたします。
○国務大臣(片山虎之助君) 郵政公社にしましたのは、やっぱり自律的、弾力的な運営を可能にすると。やり方としては民営と同じようにやってもらうと。ただ、国営公社ですよ、職員の皆さんは国家公務員なんだけれども。そういうことを考えていましてね、そういう意味では、空きスペースなんか本当にJRになってから駅舎をくまなく利用していますよね。ああいうことは私大変いいことだと、こう思っておりますので、そういう精神で民営的ないろんな工夫をしてもらいたいと、こういうことでございまして、もうそれは、JRは株を今どんどんどんどん売って、これは民ですからね。公社はそうじゃありませんで、これは持ち株会社でもない公社ですから、そこはもう画然と違うと思います。
 ただ、精神は民営的な精神で経営をやってもらうと、こういうことでございまして、三百平米以上だと総務大臣の認可が要るんですが、三百平米未満だと公社の判断で空いているところが使えるものですからね。そこが例えば、実験的に今やっているようなフラワーショップをやってもらうとか、文房具を売ってもらうとか、そういうことはいいと思っております。
 ただ、御心配の、公社とJRは一緒じゃありません。元々JRは国鉄だったんです。国鉄は公社だったんです。今はもう完全に民営でございますので、その点はもう十分認識いたしております。
○辻泰弘君 このことで時間費やすつもりはないんですが、ただ、JRを出されるなら、公社時代に、今のJRが公社時代にやっていたことと比較されるのなら分かるんですが、この四月から出発した公社について、それを比較の対象に出されるということがいかがかということと、そのことは要はこれからなさろうとしていることにつながるわけで、総務大臣が昨日の記者会見でも、投資信託を郵便局で販売するということについて前向きな記者会見されておりますけれども、すなわち、この間も私、委員会で言いましたけれども、この間の郵政公社法の改正で、コール市場における資金の貸付けを行うということで公社法の改正をした、四月一日から立ち上げたと。このことについて、業務、業容の拡大につながることをやった、次の臨時国会でもまたやると、こういうことで、公社ということで税制上優遇されているということで、それは公社の公たるゆえんでそういうふうになっていると、そのことについて、出発して早々からどんどんどんどんやっていくというのは、これは少し私は抑制的であるべきじゃないかと、このように思うわけです。
 そこの部分につながる御認識と、失礼ながらそういうふうにもお見受けするものですから、そのことについて一言言っておきたいと、このような思いなんですが、そのことについてちょっと御見解をお示しください。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、今回の郵政公社は、民のいいところと、公社ですから、官のいいところと併せ持った公社になってもらいたいと。かつての公社はそうでないという批判が、事実は知りませんけれどもありますので、そういう意味では、民間のいいところは大いにまねてもらったらいい、しかし公共性というか、官の持つ意味というのも十分考えてもらいたいと、こういうふうに思っておりまして、そういう意味で、今は株式がこういうことで、日本経済のある意味ではアキレス腱になりつつあるんですね。どうやってこれを、株式市場を育成していくか、あるいはいわゆるリスクを取る金を必要なところに流していくかということが大きな課題になっているものですから。ただ、郵貯、簡保の金で株式を買えと言われましても、それはそうはなかなかいかぬのです。
 そこで、郵便局としてできることをいろいろおっしゃるものですから、それじゃネットワークを活用して、例えば投信等の、私は証券会社が少し工夫をして、もっと小口、個人の人が乗りやすい商品を開発すべきだと私は個人的に思っていますよ。今の商品が全部いいとは思わない。だから、商品を開発してもらって、そういうものを郵便局で販売するということはあってもいいんではないかと、こういうふうに思っておりまして、それは民業圧迫やなんかのことは全く考えておりませんよ。民でどんどんやってもらったらいいんです。民もやればいいし、郵便局も場合によってはそういうことも検討してもいいと、こう考えておりますから。
 公社のやり方についてはいろんな議論ありますけれども、よく、辻委員を始め、国会の御議論も踏まえて今後しっかりやっていきたいと思っております。
○辻泰弘君 このことは本委員会の主たるテーマではございませんので、また総務委員会で御議論させていただきたいと思って次のテーマに行きますけれども、総務大臣の本会議での御答弁にドメスティック・バイオレンス等の場合のことがございました。これは言わば住民票の四情報の公開の問題ということになるわけです。
 それで、あの折に、最後のところは、市町村長さんの適切な判断を期待したいというふうなことで終わっておりまして、その後、私は必ずしもこの例えばドメスティック・バイオレンスなどの場合、すなわち、私のは出さないでほしいという、請求開示のときに厳格にしてほしいといいますか、拒否といいますか、そういうことの要請があったときどうするのかということのルールが、ルールといいますか、今どうなっているのかが必ずしもはっきりしなかったということでありまして、その点、現在どうなっているのかということについて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
 ドメスティック・バイオレンスと住民票の写しの閲覧等の関係のお尋ねでございますが、先生もう御案内のとおり、大臣も御答弁しておりますとおり、住民基本台帳の一部、四情報でございますが、氏名、生年月日、性別、住所については何人も閲覧できることになっております。同時に、不当な目的によることが明らかなとき又は知り得た事項を不当な目的に使用されるおそれがあることその他の当該請求を拒むに足りる相当な理由があると認めるときは、市町村長はその一部の写しの閲覧の請求を拒むことができるというふうに規定されているところでございます。
 そこで、ドメスティック・バイオレンスの例で申し上げますと、市町村長は、裁判所からの保護命令の有無等を勘案しまして、その閲覧を認めるか否かの判断を行っているものでございます。具体的に申し上げますと、東京都の区の例でございますが、条例又は要綱を定めております。まず、DVの被害者から暴力行為があった旨とか住民基本台帳法に係る支援をお願いしますという申出がございます。こういう申出がございますと、市町村長は、裁判所の保護命令があるかどうか、それから被害者が警察等に、支援センターもございますが、に相談している事実があるかどうかを確認いたしまして、そういう事実があると確認した場合は住民台帳の閲覧とか写しの交付の請求を拒否する、場合によっては閲覧のリストから被害者の名前とか住所を削除するという措置を取っているところもあるというふうに聞いております。
○辻泰弘君 一部その情報を見えないようにするというところもあるとおっしゃいましたけれども、ある意味ではそれが全国貫徹されていれば一つのあれだと思うんですが、必ずしもそれが中心にはなっていないといいますか、その点が少し、何といいますか、不安なところがあるわけなんですね。その四情報自体もどうかという議論が、昨日、内藤委員からもさせていただいたわけですけれども、やはりこの部分、先進的なところはおっしゃったようにいいところもあるのかもしれませんが、いい加減なところがかなりあると思うんです。
 その点について、やはりしっかりとした、全国すべての、日本じゅうしっかりしたルールとなるようにお取り組みをお願いしておきたいと思うんですけれども、その点についてお願いします。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
 昨日も内藤先生の御質問に対し、総務大臣からもお答えがございましたとおり、住民台帳の閲覧の在り方につきましては、実態等を把握しまして、関係者の意見もお聞きし、必要があればどういう措置が取れるか検討してまいる所存でございます。
 DV被害者に係る住民基本台帳の一部の閲覧の在り方につきましても、地方公共団体とか関係省庁の御意見を聞きながら検討してまいる所存でございます。
○辻泰弘君 次のテーマに移らせていただきます。
 医療情報ということで、カルテを中心としたことについて厚生労働省の方にも聞きたいと思うんですけれども、今回の法律によって対象となるということになるわけです。例えば四月三十日に出された医療提供体制の改革のビジョン案というのを拝見いたしますと、これは厚生労働省が書かれた、作られたやつですが、これを見ますと、「診療記録については現在国会で審議されている個人情報保護法案では原則開示とされている」と、こういうふうになっている、明定されているわけです。
 そこで、お聞きしたいんですけれども、今回の法律によっても開示しなくていいカルテ等というのは何になるか、これについてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えをいたします。
 個人情報保護法案におきまして保護の対象となる個人情報でございますけれども、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるものとされておりますので、診療記録に記載されている診療情報は一般的にこの個人情報に該当するものというふうに考えております。
 また、同法案によりまして、個人情報取扱事業者でございますけれども、国の機関とか地方公共団体とか独立行政法人、一定の小規模事業者等は除かれておりますけれども、それ以外の医療機関につきましては個人情報の取扱事業者に該当するものというふうに考えております。
○辻泰弘君 ある意味で当然のことですけれども、そのカルテ以外のいろいろ患者記録とかあるわけですが、それらもその当然対象になると、こういう理解でよろしいですね。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えをいたします。
 診療記録に記載されます診療情報が個人情報に該当をいたしますと、個人情報保護法案による開示の対象になるわけでございます。したがいまして、診療録でありますとか看護記録、手術の記録、検査記録など、診療記録に記録されるような診療情報につきましては個人情報に該当するということで、開示の対象になるというふうに考えております。
○辻泰弘君 医療機関の場合、先ほどの五千件というのが一つの基準にあるわけですが、それはすなわちカルテが五千人分あれば、基準になるかということになろうかと思うんです。そのことの確認と、そういった基準で考えたときに、新しく開業された医療機関というようなことが対象にならないとかいうことになろうかと思うんですが、その辺、どれぐらいの医療機関がカバーされることになるのか、このことについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 個人情報の件数が五千件ということであれば対象になるということでございますので、私ども、単純に試算をいたしますと、一医療機関当たりの今カルテの保有件数を推計いたしますと、病院では約三万件、それから医科の診療所では約六千件、歯科の診療所では約四千八百件というふうに推計されております。
 これは単なる推計でございますので一定の仮定を置いておりますけれども、医師法上、カルテの保存義務は五年間となっておりますので、実際には五年を超えて保存をしていらっしゃる医療機関もかなり多いわけでございますので、私どもの認識としては、新規に設立された医療機関以外の多くの医療機関はほとんど対象になるのではないかというふうに考えております。
○辻泰弘君 カルテの開示についてはかねてより議論があったわけでございまして、現在も検討会でやっていらっしゃるようでございますけれども、現状は、先ほど最初に申し上げましたけれども、医師会の一つの指針があって、それに基づいてなされているわけですけれども、そのことの状況について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 現状について申し上げますと、個人情報の保護法案が成立をして施行されますと、当然のことですが、医療機関も患者本人から求めがあった場合には原則として開示をする義務というのを負うわけでございますが、実は厚生労働省に診療に関する情報提供等の在り方に関する検討会を設けておりまして、その検討会では法制化についていろんな議論がございます。
 早急に法制化を求めるべきだという議論と、法制化については懸念があるといったようなこともございまして、一応今の現状でいいますと、まずは一致をしておりますものは、個人情報保護法以外の、適用対象以外のものについてはまずはガイドラインを策定するということによって診療情報の提供を進めることが重要ではないかというふうに考えております。
○辻泰弘君 今おっしゃった検討会でやっていらっしゃるんですけれども、四月二十八日に報告書の案が提出されて、それをベースに五月中に最終報告になるんじゃないかと、こういうふうにお聞きしているわけですけれども、この中でも、「法制化についての懸念を示す意見としては、」ということで三つございまして、その二つ目がメーンの理由だろうと思うんですけれども、書いてあるのは、「法制化によって、見せるために書く診療記録と診療のために書く診療記録とが書き分けられるおそれや、診療記録に最小限の事項しか記載しなくなり、診療に差し障りが出るおそれもある」ということが出ております。その下に、法制化はメリットよりデメリットの方が大きいと、こういうことになっていて、この二番目のことがデメリットというふうに読めるわけなんです。
 私は、こういう程度と言ってはあれですけれども、こういうレベルと言っては失礼なんですが、そういうことであるならば、やはりこの開示を制度化していくにはやはり法制化によってやっていくしかないんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 今御指摘にございましたように、報告書の案でございますけれども、その中ではいろいろな記述がございまして、早急な法制化を求める意見としては三点ほど指摘をいただいております。また、法制化について懸念を示す意見としては、今の御指摘の点を含めた三点挙げてございまして、そこは意見の違いがあるということでございます。
 ただ、法制化については種々議論があるところでございますけれども、今後、個人情報保護法案の施行の状況等、あるいはこの国会審議の状況も勘案しながら、診療情報の提供の更なる促進に取り組んでいく必要があるということについては意見の一致を見ているというふうに認識しております。
○辻泰弘君 この点については医師会の了解を得られないということで遅々として進まないというのが現状だと思うんですけれども、この点について規制改革推進三か年計画、三月二十八日閣議決定ですけれども、この中に患者情報の開示ということがあるわけです。そして、平成十四年度に措置済みというふうになっているんですが、ですから、本来十五年の三月三十一日に措置済みになっていなきゃいけないということであるべきものができずに終わったということを聞いているわけです。このこと、この計画自体も二十八日閣議決定したものがもうすぐにできていないというのもちょっとよく分からないところがあるんですけれども。
 このことについて、どういうふうに取り組んでいかれるのかということと、この三か年計画のフォローアップということになるかと思いますが、それをどうこなしていかれるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えをいたします。
 カルテ開示につきましては、平成十五年の三月二十八日の閣議決定、規制改革推進三か年計画におきまして、診療情報の開示に関するルールの確立とかガイドラインの整備を行うということでされておるところでございます。
 これに関しましては、先ほど申し上げましたように、昨年七月から、診療に関する情報提供等の在り方に関する検討会において検討を重ねておりまして、平成十四年度中に最終的な報告の形となっておりませんけれども、現在、最終報告の取りまとめに向けて再度努力をしているところでございます。今後、できるだけ早く早急に結論を取りまとめまして、所要の措置を講じたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 これ最初に細田大臣にお伺いしたことに帰ってくるんですけれども、やはりこういうことで、ある意味で電子カルテ、後で聞こうかと思っていますけれども、電子カルテによって大分進む部分もあるかと思うんですけれども、しかし、やはりこういう状況ですので、是非、閣議決定自体は法制化とは言っていませんけれども、その精神をできるだけ前進させる意味合いで督励を大臣としてもお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 今、厚生労働省も積極的なお取り組みをいただいております。一方、一部の方々からは御懸念も示されているようでございますが、基本的には、個人情報保護の観点から透明度の高い制度をしっかりと作っていく必要があると思っておりますので、委員の御指摘を更に各省、関係省において具体的に進めていただきたいと思っております。
○辻泰弘君 もう一点、厚生省、聞いておきますけれども、数点、残り時間聞きますけれども、いわゆる審査支払機関ですね、社会保険診療報酬支払基金あるいは国保連合会ですか、こういったものが審査中のものについては今回の対象事業者となって情報開示の対象になるかということについて確認をしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。
 個人情報の取扱事業者でございますが、これは個人情報を検索することができるデータベースなどを事業の用に供しているという者ということになっております。
 したがいまして、審査支払機関でございますが、審査支払機関には医療機関からレセプト、電算処理されたレセプト情報が提出をされまして、それらの情報から個人情報を検索するということができることになっております。したがいまして、審査支払機関が取り扱うレセプト、電算処理されたレセプト情報が一定以上に当たる場合には、その審査支払機関は個人情報取扱事業者に当たるものというふうに考えております。
○辻泰弘君 それで、さっきも言いました規制改革三か年計画にも出ているわけですけれども、あるいはいろんな局面で言われているわけですが、電子カルテ、またレセプトのオンライン請求と、こういうことが一つの大きなテーマになっているわけです。
 そこで、最後の質問になると思いますが、電子カルテ、レセプトのオンライン化の進行状況ということと、それらが、その進行が個人情報の開示、また保護制度の推進に与える影響ということについて、厚生労働省、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答え申し上げます。
 まず、進捗状況でございますが、電子カルテにつきましては、医療の情報化の基盤整備を進めるために、用語コードの標準化を平成十五年度までに完了するということにしております。また、医療施設における普及を促進するために、平成十三年度、十四年度の補正予算において電子カルテの補助を行いますし、また、平成十六年度には全国の二次医療圏の中核的医療施設における電子カルテの普及を目指しております。将来的には電子カルテを基礎とした地域での医療情報化を目指したネットワークが期待されますので、これに必要なセキュリティーの確保に向けまして技術的な基盤整備に取り組んでいるところでございます。
 また、レセプトのオンライン化でございますけれども、十四年度に十分なセキュリティーを確保したシステムを設計し、実地における試験事業を実施しておりますので、今後はセキュリティーに関するガイドラインの整備、伝送方式等の運用ルールの構築など、必要な準備を進めてまいりたいと思っております。
 また、御質問ございました今後の診療情報の開示等の影響でございますが、電子カルテ、レセプトオンライン化を始めとする医療の情報化というのは、患者本人に対する診療情報等の開示の推進に非常に資するものというふうに認識をいたしております。ただ、セキュリティーなどの技術的な対応が必要でありますので、それにつきましても医療機関における適切な運用も確保していく必要があるというふうに考えております。
 以上でございます。
○辻泰弘君 以上で終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時五十分まで休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時五十分開会
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから個人情報の保護に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下英利君 自由民主党の山下英利でございます。今回の特別委員会、個人情報の保護法案関係につきまして質疑の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
 参議院では昨日から実質的な審議が始まりまして、そして今日午前中と審議を伺って、いろいろ各委員が質問になっていらっしゃることで随分私自身も確認もさせていただいておるわけでございますけれども、私自身が、この個人情報の保護ということに関してやはり改めて政府に確認かたがた、そして御答弁をいただきたいと思っているわけでございます。
 個人情報の保護法案については、これまでいろいろな議論がされておりまして、メディアとの関係でありますとか、それから個人情報の取扱事業者の範囲であるとか、主務大臣制の是非であるとか、いろいろな質問等が議論されているわけでありますが、ここで政府のお考えを改めてお聞きするその必要を私は感じているわけであります。
 冒頭でございますけれども、まず、この法案のそもそもの必要性、そしてその目的につきまして両大臣より改めてお聞かせをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(細田博之君) この個人情報保護法案でございますけれども、我が国は、官民一体となって世界最高水準のIT国家を目指しているわけでございます。また、e―Japan基本戦略、あるいは毎年のe―Japanの計画等を定めまして、まずは教育面あるいは高齢者の教育も含めまして環境を整備する、そして光ファイバーの敷設、そして目指すところは、我が国の社会を、個人の関係につきましても企業、政府の関係につきましても、インターネット等でつなぎまして効率的な社会を作るということが二十一世紀の日本にとって本当に必要なことだということから進めてきておるわけでございますけれども、山下議員も御承知のとおり、逆にそういう時代になりますと、大量の個人情報の漏えいが起きましたり、あるいは個人情報の売買事件等が起き、プライバシー等の侵害を防止しなければならない、国民生活を守るための基盤法制を整備しなければならないということになっておるわけでございまして、国際的に見ましても、OECD加盟国中、三十か国の中で二十五か国は民間部門を包括的に対象とする個人情報保護法を有しておりまして、我が国を含めまして五か国が民間包括法を有していないという状況になっております。
 そのような観点に立ちますと、やはり早急な個人情報保護法案策定の必要性が出ておりまして、二年以上前に法案の提出をさせていただいたわけでございますが、当時、当初、そこまで予測していなかったような報道関係等から強い御批判をいただきまして、昨年には廃案になり、また、修正を施して提出を、再提出をさせていただいた経緯は御存じのとおりでございますが、先ほど来申し上げました必要性というものは日に日に高まっておりますので、一日も早い御審議と法案の成立を期待いたしたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(片山虎之助君) 行政機関の関係は、既に電算処理の情報については一定のルールを決める法律がございましたけれども、現下のようなITが急速に進む中で、もう一遍それを見直すべきだろうと、もっと対象も拡大して。
 公的な機関が、行政機関がかなりな個人情報を持っているわけですよ。それは行政の必要のためにやむを得ないんですけれども、ただ、同時に個人の情報は保護されなければなりませんので、そこの接点ですね。行政のための有効な活用と、それから個人情報は守っていく、行政は必要最小限度しか使えないと、こういうことのルールをもう一遍全体を見直してやり直すと、こういうことでございまして、今お話がありましたように二年以上前に出たんですけれども、なかなか難航しまして。
 御承知のように、今回は装いを新たに、与党の修正要綱に沿って直して出させていただいたわけであります。一日も早い審議と成立を心からお願い申し上げます。
○山下英利君 ありがとうございました。
 今、お聞きいたしまして、やはり今までになかった状況として、このITが進んだという状況は本当に大きい社会変革の要因であるというふうに思います。ITが進むことによって瞬時に大量の情報が流れ出る。そして、個人のプライバシーという問題が瞬時に広範囲にわたって影響を受けるというふうな状況というのが、また今のIT化の流れの中でこれは避け難い。避け難いけれども、それをきちっと歯止めを掛けて個人のプライバシーというものを守っていかなければいけない。正にここの接点で、今、片山大臣がおっしゃった接点をどうやって見いだすかというところに尽きるのではないかと、そういうふうに思っております。
 したがって、この接点というところで考えますと、私は、プライバシーの保護と、それからもう一つは国民生活の向上を目指した活用というこの両面だと、そういうように思っております。その中にはやはり社会規範というものをしっかりと位置付けなければいけないと。正に今、先ほど細田大臣から御答弁いただきましたように、欧米の先進国でもそういった形での法制度がなされているというふうなお話でありますけれども。
 ちょっとここで私がお伺いをしたいのは、個人情報保護法制の国際比較という意味で、OECD各国における法制化の現状、それは五か国だけまだできていないというお話がございましたが、もう少し具体的に御当局の方から御説明をいただきたいのと、また、その法制度ができて、それを実際に運用している状況がもし分かりましたら概略教えていただきたいと、そのように思っております。
○政府参考人(藤井昭夫君) まず、OECD参加国における個人情報保護法制制定の状況でございます。
 現在、三十か国ございますが、そのうち、公的部門、民間部門、これを双方対象としている国が二十五か国ございます。これはむしろほとんどの国でございますので例示を挙げるまでもないんですが、ただ、普通は一つの法律で双方の分野を対象とする法律の作り方が多うございまして、二十五か国中二十四か国が一つの法律でやっております。
 カナダのみがちょっと違った作り方をしておりまして、まず公的部門のプライバシー法が一九八二年に先行したんですが、その後、民間部門については、これは日本とよく事情が似ているんだろうと思うんですが、非常にIT化が進んだというようなこともありまして、民間部門については個人情報保護及び電子文書法というものを作っているということでございます。
 それで、じゃ、民間部門を対象としない国にはどういうものがあるかということでございますが、五か国あるわけですが、うちトルコはまだ法律、法案全体制定してございません。公的部門のみを対象としているのが、日本を始め韓国、アメリカ、メキシコの四か国となっております。
 それで、各国の法制がどうかということでございますが、OECDの八原則自体は皆共通に各国法制の中に具現化しておるわけなんですが、実際の各国の法律の内容を見てみますと、これは一つは国の体制が違うということもありますし、あと基盤となるような法制、物の考え方も違うということもあるのかもしれませんが、実際の条文というのは非常に言わば抽象度の高いものから具体的にきめ細かく書いているものからいろいろございます。
 ただ、あえて特色的なことを申し上げますならば、ヨーロッパ諸国の法律というのは、民間部門も含めて、私どもは自主規制型にしたんですが、最初に事業者が個人情報ファイルを保有する段階から、通例は第三者機関が多いわけですけれども、事前にファイル保有を通知、登録すると、それで審査を受けると、そういう形で、言わば最初の段階から行政が関与していくと。あと、いろいろ管理者制度みたいなものを作りまして、その管理者を通じて安全管理なんかを徹底するというような作り方をされているということでございます。
 では、実際の運用面はどうかということなんでございますが、これは私どももそんなにしょっちゅう外国へ行けるわけじゃなくて時々行って調査をしておるわけですが、末端の運用面というようなのが一番実は把握しにくいところでございまして、ただその中でも、例えば今申し上げましたファイル保有の登録の励行状況なんか、これどういう具合なのかというようなことを調査させたりしているんですが、どうも余り励行されているような状況じゃないようでございます。むしろ、結構条文自体はきちっとしているんですけれども、運用の方がちょっとよく分からないという状況だというふうな、調査に行った者なんかからは聞いているところでございます。
○山下英利君 ありがとうございます。
 今のお話の中で、実際の運用面のところというのは、やっぱりまだまだ新しい法律であり、これをやはり日本の今の現状に即した形で見ていかなきゃいけないと。言ってみれば、この種の法律というのはやはり走りながら考えていかなきゃならない部分も多々あるんではないかなと、そのように私は思います。
 ちょっと追加でお聞きをいたしたいんですけれども、欧州型と言われている今回のこの法案なんですけれども、実際、欧州で適用対象外と、今回のこの法律の中では適用対象外という、義務規定の適用除外の対象ということで幾つかうたわれておるんですけれども、実際、欧州なんかではどのような感じでございますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) これも率直に申しまして、なかなか一律に申し上げることは難しい問題かと思っております。
 と申しますのは、各国いろいろな形でうまくその適用関係を調整していると。日本なんかの場合でも、最初に法律の対象そのものから除いて、あるいは条文だけで関係ある部分を除くとか、あるいは実際の条文の例えば不開示の基準なんかで除くとか、いろんな調整の仕方をしておるんですが、そこはなかなか一律難しいんですが。ただ、一般的に申し上げますのは、やっぱり外交とか防衛それから警察関係とか、そういったものの個人情報の取扱いについてやっぱり各国法制ともちょっと違った作り方を、ほかの情報とは違った取扱いをされているということが言えるかと思っております。
 あと、前、衆議院でもいろいろ御論議があったんですが、いわゆるセンシティブ情報というもの、これは確かにヨーロッパの諸国の法律ではそういう類型を設けておられるところが多いわけですが、ただ、これも今申し上げましたように、やっぱりセンシティブ情報でも本当に必要な場合もあるわけですから、むしろその必要な場合を例外として除いた上で、その範囲内で適正な取扱いをさせるというような形になっているということでございます。
 基本的には、なかなか本当に一律に申し上げにくいところではあるんですけれども、それは各国いろいろな事情はあるんでしょうけれども、やっぱり守るべきものは守るとか、あるいは除外すべきものは除外しているという面では共通するところがあると思います。
 そうだ、失礼しました、あと一番やっぱり関心の深いのは報道関係、ジャーナリズム関係の取扱いなんだろうと思うんですけれども、これも我が国でも問題になったんですけれども、やっぱりEU諸国なんかでもああいうジャーナリストとの調整をどうするかということは大きな論点とはなっているようでございます。
 ただ、これも前から各方面に御説明しているんですが、基本的にはやっぱりジャーナリズムも個人情報のもっと適正な取扱いというようなのはやるべきなんであって、ただ、支障のある範囲でやっぱり除いていくというような形、例えば目的制限とか非常に厳しいようなものは除いている、ただ安全管理なんかは残しておくとか、あるいはジャーナリズム自体に自主的な取組をさせることによって対象から除くとか、そういうような、いろいろ各国では工夫はしておられるようでございます。
○山下英利君 ありがとうございました。
 今のお話のとおり、やはり欧米においても、今回の法律、言ってみれば包括法という形で基本的なところをまず押さえて、あとは、欧米でも、ヨーロッパでもいろいろ試行錯誤しているようですけれども、そういった努力を積み重ねていかなきゃいけないんではないかなと、そういうふうに私は思っておる次第であります。
 したがいまして、今回の、ヨーロッパ型と私は認識をしているんですけれども、こういった包括型の法案を作ったというところで、これ欧州型と申し上げてよろしいんでしょうか。それからまた、でき上がったというか、今回審議しているこの法案自体、欧州で実際に行われている法案に比べて遜色のないものかどうか。言ってみれば、海外から日本に来てその個人情報の取扱いについて違和感を感じないかどうか、その辺についてのお考え、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) アメリカの場合はやはり判例法、慣習法の国でございますので、プライバシーの問題を含めましてこの個人情報に対する保護の問題も実例を積み上げていくと。しかも、非常に裁判も迅速であり、かつ弁護士制度も発達しておりますものですから、そちらで自主的に対応することによって国民の権利利益が非常に速やかに守られるという面もございます。もちろん、訴訟社会と言われておりますが、欠点もあるわけでございますが。
 したがって、米国型にはなり得ないわけでございますが、ヨーロッパ型というのも、届出制等を取っているということは若干、欧州各国と違うわけでございますが、我が国の特殊性として特に申せますのは、歴史的に非常に各官庁が、言わば血液が社会にきめ細かく流れるように、非常に広範な行政の責任をこれまでも持ってきておりますから、これを活用すると非常にきめ細かな形での個人情報の保護が図れるという面もございます。そこで主務大臣制というのも取っておるわけでございますが。
 ただ、日本のこの個人情報保護法も、これまでの法制と違いまして、官が何でも許可制を取ったり事前チェック制を取ったりというのではなく、あくまでもこれは個人の権利として当事者間でまず話し合ってもらうと。どうしても大きな問題があって、これを行政庁に申し出る等によって処理する必要がある、あるいは司法の場、行政、司法の場に持っていかなければならないような状況が生じたときに初めてこれを取り上げていくというような仕組みになっておりまして、非常に効果的には大きいと思います。
 もう一つは、事前の言わばガイドライン、基本方針の下でのガイドライン等をきめ細かくやりますので、その面では、これまで非常に大きな比重を占めております過失のような、ソフトウエアとかいろんなものの運用を間違って過失によって情報漏れが起こるというようなことは、ほぼ完璧に防げるのではないかなということを期待しております。
○山下英利君 ありがとうございます。
 今の細田大臣の御答弁に関連してですけれども、そうするとこの法案の目的というものにおいて、先ほどちょっとお話があったのは、プライバシーの保護と、それから、要するに接点ですね、国民生活上の向上のための活用であるとか、そういったものの接点を見いだすということは大変大事なことなんですけれども、今回のこの法案において、プライバシーの保護、これはもちろん必要であると。だけれども、要するに規制と申しますか、これが過度になれば、むしろITが進むIT社会の中で民間のビジネスチャンスを摘んでしまうのではないか、そういった懸念の声も聞かれるわけでありますけれども、その辺についてのお考えをちょっとお聞かせください。
○国務大臣(細田博之君) これまでも各党の御意見を衆議院、参議院ともにお伺いしておるわけでございますが、お一人お一人の議員におかれましてもそれぞれ揺れている面があるんですね。
 つまり、個人情報が非常に保護されないような実態に陥ったときには厳しくしてほしいと、それはデータ業者であれその他の業であれ、それはもう是非プライバシーの侵害を防ぐために厳しくしてほしいという一方の社会的要請と、それから日本の官庁を始め、何か言わば権利の規制のように、逆に非常に厳し過ぎる対応をすることによってIT社会の健全な発展を阻害する面があるのではないかということを御質問になる方がおられます。第一条の規定等にもございますように、その点はバランスを取っていかなければならないというのが第一点。
 それから第二は、やはり個人が被害を受けるという観点からいいますと、個人が自分の問題として個別に処理をするのがまず第一のステップでありまして、そういうことが非常に難しいというような段階におきましては、行政庁に申し出て、また関係団体、関係企業との間の調整、指導をしていくと。それでも、どうしても故意あるいは悪意を持って対応しておるようなところがある場合には更に勧告、命令、罰則というようなところまでいくという多段階な方式を取っておるわけでございますので、その両方をにらんでいるというふうにお考えいただきたいと思います。
○山下英利君 ありがとうございます。
 実際、民間企業であれば顧客の情報、これに対する管理、これは要するに大事な資産でありますから、これには十二分に気を遣うと、更には内規で厳しく規定をするというふうなところが多いわけであります。
 今日は、金融庁から伊藤副大臣が来られていますので、金融業界ということでお話をお聞きしたいなと、そういうふうに思っているんですけれども。
 最近、コーポレートガバナンス、要するにその中でもコンプライアンス、要するに法令遵守というようなところが盛んに金融界も言われておりまして、特に金融業の場合にはもう本当に膨大な量の個人の、しかも非常に重要な情報を管理しなきゃいけないと。その中でそれだけの膨大な量の情報が管理ができるのも、これはコンピューターがどんどん進んで、IT進んでいるわけです、それが可能になってきているわけなんですけれども。
 今この機会に何が非常に大事かという点を考えてみますと、やはりそれをきちんと管理すると。要するにチェックし管理する機能、これを持っていかなければ、なかなかこの法律が施行されても、自主努力という形でも前へ進んでいかないのではないかなと、そういうふうに私は思うわけですけれども。
 金融庁、実際に金融検査をやっておられまして、銀行のこういったコンプライアンス、特にシステムの部分ですね、それから情報管理、この点についてのちょっと今状況、お聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。
 先生はもう金融実務に大変精通をされておりますので、今御指摘がございましたように、その顧客情報に対するコンプライアンス体制の在り方、あるいは管理の状況というのは非常に重要だということでありまして、私どももそうした問題意識を強く持っております。したがって、検査におきましては具体的には、例えば預金取扱金融機関におきましては、顧客情報は法的に許される場合及び顧客自身の同意がある場合を除き第三者に開示をしていないかどうか、顧客データの取扱いについては管理責任者、管理方法及び取扱方法を定め適切に管理しているかどうか、その具体的な検証項目を設けて検証を行っているところでございます。
 また、消費者金融を含む貸金業者の検査におきましては、信用情報の収集に当たり顧客からの書面による事前の合意を得ること、そして信用情報の目的外の使用の禁止あるいは信用情報の適切な管理、こうした留意すべき事項について検証を行っているところでございます。
○山下英利君 ありがとうございます。
 それで、その金融検査における検査項目の中にどういったものが入っているかということなんですけれども、コンピューターを、例えばアクセスする、重要な個人情報、幾つかの段階に分かれていると思うんですが、それを実際に内部管理者の段階によってきちんと使われているかどうか、きちんと取り扱われているかどうか。これももちろん管理もチェックもされると思いますし、それから、いわゆる専用回線であればそこから漏れるということはまずないわけで、やはり情報が漏えいする場合には人的な要因、あるいはコンピューターに、要するに通常考えられないようなアクセスをした場合は必ずその記録は残るというようなところのチェックの体制ですね。この辺のところはその検査項目の中に入って見てられるかどうか、その点をちょっとお答えください。
○副大臣(伊藤達也君) 今御指摘のありました点でございますが、これも金融検査マニュアルの中で「顧客等のデータ保護」ということで具体的に検査のチェック項目が設けられておりまして、先生御指摘の点については、その点についてしっかりチェックをし、そしてリスク管理の体制を整えていくということになっております。その点を私どもとしても検査として検証しているところでございます。
○山下英利君 どうもありがとうございました。
 伊藤副大臣への質問はこれで終わりますので、お引き取りいただいて結構です。
   〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕
 今の、これは銀行でございますけれども、細田大臣にお聞きをしたいんですが、やはりそういった、銀行であれば金融庁、これは多重債務者という関係から、やはり個人情報を法的に許されるならば、貸出しといいますか、そういったリスク判断のためにやはり個人情報をできるだけ蓄積をしなきゃいけないといったニーズが出てまいるわけで、その辺のところは金融界というものの特性に合わせたやっぱり対応というのも考えていかなきゃいけないのかなと、そのように思うわけですけれども。
 今回、衆議院の附帯決議でも、事業分野によってやはり個別法というようなことも検討するというようなこともうたわれているわけなんですけれども、こういった事業特性を個別に考えていくということに対しましては、細田大臣はどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(細田博之君) 一般的にまず申せば、金融にしろ医療にしろほかの業種にしろ、自分の大切なお客さんの情報を自ら扱う場合には、それがいやしくも、患者さんはお客さんと言わないかもしれませんが、その人の情報がほかへ漏れてしまうというようなことは極めて営業的にもまずいわけで、社会的な指弾を受けるわけですね。現に、この八年半の六十六件ほどのこれまでの大きな個人情報漏えい事件の中でも金融機関が若干入っております。そういったものは、しかしほとんど過失でございまして、これはしかるべき担当の行政庁が注意をし、それがないようにすれば足りるということだと思っております。
 ただ、だんだん微妙な情報が出てきて、金融機関の間でも、先ほど言われました多重債務者などは、いろんなところへ来て金融機関に迷惑を掛けて、借りては踏み倒すといいますか、返さないような人も出てきておりますから、若干の情報交換をしておるような実態もあるようでございますが、そういったものについて特に価値が大きいということで、不心得者がおって、それを外に流してしまうと、対価を取ることも多いんでしょうけれども、そういうことをする者をしっかりと取り締まってもらわなきゃいけないわけで、それは正に金融機関の信用にもかかわってくるわけですから、言わば一種のガイドライン、行政指導によってそのようなことがないようにということをきちっと指導することによって、私はそういった案件はほとんど防げるものだと思っております。
 それから、五千件で切るということによってもうほとんどの金融機関はカバーができると。ただ、それで本当に大丈夫なのかという点について、個別にはいろいろな特有な課題はあると思っておりますので、この個人情報保護法によって相当程度カバーはされるけれども、特別なものについてカバーされないケースを今後救済していくべきであると。これは若干の今後の発生する事態を研究しながら、それに迅速に対応するということが最も適当であると思いますが、そういった意味で個別法も検討に値するということを申し上げているわけでございます。
○山下英利君 ありがとうございました。
 走りながら考えるというところは、実際そういったいろんな想定をしないことももちろん起きてくる、そういった環境にあるんじゃないかなと、そのように思っているわけで、今の御答弁聞かせていただいて心強く思っております。
 続きまして、今回の修正点につきましてお話を伺いたいんでございますけれども、今回の修正点のポイントで、やはり報道というところが除外されたということが出ておりますけれども、この報道の定義をめぐっては大変議論があったわけですけれども、報道をこのように定義された理由について、参考にされた最高裁の決定等を含めて整理してちょっとお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(藤井昭夫君) 今回の再提出法案では、与党修正要綱において報道の定義をすべきというような御指摘がございまして、それを受けて今回の法案に定義規定を置いたところでございます。
 そういった点、なぜ定義規定を置く必要性があったかということにつきましては、元々、この法案は報道を規制する意図もそういう内容でもなかったわけでございますが、結局、報道の適用除外をするということになりますと報道という概念を使わざるを得ないわけでございますが、その報道という概念、これが結局除外されるかどうか、どこかの行政機関に苦情なんかを持ち込まれた場合、だれが判断するのかと。それで、主務大臣なり行政機関の長が判断するんであれば、結局、行政機関が裁量的と申しますか、恣意的に判断するんではないかというような不安、懸念というのがジャーナリズム界を中心に非常に強く御指摘があったということでございます。もちろん国会の場でもそういうような御指摘があったということでございます。
 それに対して政府側としては、報道の定義はこういうことですよということで国会で御答弁、大臣からも御答弁、何度も差し上げていただいたんですが、なかなか国会での御答弁でも、そういうような報道という概念を行政機関が勝手に解釈して恣意的に判断するんじゃないかという不安、懸念というのが払拭されなかったということでございます。
 そういうこともございまして、与党の修正要綱では、言わば私どもがというか、政府側が国会なんかで答弁していた報道の定義というものをおおむねはっきりと条文の形で確認的に規定すべきというような御指摘だったというふうに理解しております。
 そこで、この報道の定義、ちょっと読み上げますと、報道とは、客観的事実を事実として不特定かつ多数の者に知らしめることと、意見、見解を含むという、こういうような趣旨になっているわけですが、こういう文言をどういうことで作ったかというような御質問かと思うんですが、私どももいろいろ調べまして、あるいは法制局とも御相談申し上げました。
 結局、どういう考え方になったかというと、まず報道というのは広辞苑等ではどういうふうに理解されているかということでございますが、ちょっと広辞苑なんか見てみますと、社会的な、社会の出来事を広く告げることであると、そういうことが書いてあるわけですが、言わば事実の報道と言われていることでございますけれども、そういう社会の出来事を広く告げること、これが一般的な認識というふうに私どもは理解したわけでございます。
   〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕
 また、いろいろな判例等も調べたところでございますが、なかなかしっくり、ぴったりと判例そのもので報道の定義をしたものはございません。ただ、今も事実の報道ということをちょっと申し上げましたが、最高裁の決定の中においても、これは労働組合のような機関紙、これが特定広報の統制を目的として単なる宣伝文書にすぎないという、こういうものについては報道の自由の対象外であるという趣旨を述べられているものがあったわけでございますが、言わばこの決定は、報道を直接的にしてというものではないんですが、単なる宣伝というような主観的な意見、見解のみを述べるということは報道に当たらないと。やはり、客観的事実を知らせるということが報道の一つの本質的な要件ではないかというふうに判断しておられるということを私どもとして判断したということでございます。
 こういうようなことを参考にしながら、一般的な意味での報道をそのまま表現するというような観点に立ちまして、現実の報道は、今申し上げましたような事実、客観的な事実を事実として知らせると、そういう要素だけではなく、これに基づいての意見、見解を述べると、こういったものは通例もう随伴しちゃっているということから、先ほど述べましたように、第五十条の第二項で、報道を、「不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせること(これに基づいて意見又は見解を述べることを含む。)」と定義することとしたものでございます。
 なお、こういう報道の定義を各方面に御説明したときにまず不安、懸念が示されたのは、客観的事実というような文言を使っているものですから、仮に誤報であったり、結果的に誤報であったという場合もあるんでしょうけれども、そういう場合は報道なのかというような懸念を示されたんですが、この客観的事実の意味は、冒頭申し上げました広辞苑の意味そのものでございまして、言わば社会的な出来事という意味で使っておるわけでございまして、言わばそういうような社会的な出来事を知らせるということを目的で活動をされている報道、そのことを言っているわけでございまして、内容について一々客観的事実であるかどうかということを問うているものでないということは念のため申し上げておきたいと思います。
○山下英利君 丁寧な御答弁、本当にありがとうございます。
 と申しますか、ここの部分というのが一番私も議論を聞いていて分かりにくいという部分でもあったわけですけれども、今回の修正の中に、報道に加えて著述というものが適用除外されたということで、先ほどちょっと話が出ました個人のプライバシーとそれから今度は表現の自由というところの接点についての議論であるかというふうに思うわけですけれども、今回、著述、報道に加えて著述が除外されたことによって、表現の自由に関係するものはすべて義務規定から適用除外されたと、そういうふうに私、認識しておるんですけれども、例えば出版物とか放送番組で報道にも著述にも当たらないと、そういったものというのはあるんでしょうか。
○大臣政務官(大村秀章君) 委員御指摘のように、このたび、著述というのを今回適用除外ということにさせていただきました。
 これは、著述の定義といいますか、これは御案内のように、小説、評論などのジャンルを問わず、人の知的活動により創作的な要素を含んだ内容を言語を用いて表現をするということで、その表現方法、手段というのは、出版物でありますとか放送、インターネット、そういう手段を問わないということでございますので、そういったことからいきますと、今、委員御指摘のように、報道か著述かということどれかに当たればいいということ、一部でも、ちょっとでも入っていればいいということでありますので、そういうことからいきますと、出版物や放送番組でこれに入らないというものは考えられないということでよろしいんではないかというふうに思います。
 ただ、報道にも著述にも当たらないというもので、例えば、出版にあっては紳士録とか住宅地図というものがあると考えられます。また、こういうものももちろん、それはもちろん今これを実際に作って売られる方がおられるわけでありますけれども、これは例えば、とある有名人の方で住宅地図からうちの名前は、これは載せてほしくないということがお申出があれば、これは今でももちろん外しておるわけでありますけれども、そういったことを今回の法律では明らかにしたということで御理解いただければと思います。
○山下英利君 どうもありがとうございます。
 それに加えて、今回の法案で、報道機関等が義務規定の適用除外になる事業者について自主努力義務というのを、規定が残されているわけでありますけれども、先ほど、例えば銀行であれば金融庁、事業会社であれば所轄官庁、そういったところがチェック、管理をするということになるわけですけれども、この報道機関の場合に、その自主努力義務規定、これをチェックしたりする組織というのは特にないんではないかなと思うんですが、この辺のところはどうやって検証というか、考えたらよろしいんでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 報道の自由は、御指摘のように、憲法上もはっきりと保障されておりますし、何よりも報道に従事する機関あるいは個人が自らの良識と判断によりまして報道に従事する、そしてその内容は問われないということで本来律すべきことであると思っております。
 ただ、もちろん民事法その他、刑法その他の規定はございますので、そういうものに当たって、例えば非常な損害を受けた、精神的損害を受けたという場合には、民事訴訟の対象になったりすること、あるいは名誉毀損や侮辱その他の項目に該当することも前例としてはあるわけでございますが、この法律はあくまでも個人情報を保護する、そして大量に処理されるものを中心として個人情報を保護するということでございますので、言わば保護法益から除外したというふうに本来は野党提案の法案でもあるいは前の与党の法案でも、マスコミ辺りから、ちょっと怪しいんじゃないか、これで読めるんじゃないか、本当に訴訟になったらこの点がむしろ援用されるんじゃないかというようなことも大分指摘されましたので、そのような懸念に及ばないということを明確にする規定にいたしました。
 しかし、それは報道機関等の自主努力を否定するものではなくて、むしろそれは当然期待すべきものでございますから、自らの身を処していただきたい、あるいは、報道機関の中での自律的な組織もあるようでございますから、そういった中でよく御検討を願いながらプライバシーの保護等に留意していただきたいと、こう思っておるわけでございます。
○山下英利君 ありがとうございました。
 先ほど私、ちょっと申し上げたかと思うんですが、要すれば自主努力目標、これは社会規範的な意味合いの非常に強いものであって、それは国民一人一人が努力して積み上げていかなきゃいけない部分だというふうには思うわけであります。そこまで法律で縛るというふうなことでやると、かえって私は、活力を阻害する、あるいは表現の自由に対しても影響を及ぼしかねないというふうなところもあるのではないかなと思っております。
 それで、この参議院の委員会でも昨日もお聞きをしておりまして、いろいろ質問が重複するかもしれませんけれども、衆議院の議論あるいは参議院の議論でも、やはり細かい事柄につきまして、これはどうだあれはどうだという議論、これは、この法律の性格上は限定列挙しているわけではございませんから、やはりこういうケースにはどうなんだろうかというようなところは議論されてしかるべしといいますか、そうすることによってより中身が見えてくるというようなところもあるのではないかと思いますので、私の質問も重なるかもしれませんけれども、その辺はちょっと御容赦をいただきたいと、そういうふうに思います。
 細田大臣にもう一度お伺いをしたいと思いますが、例えばカーナビであるとか検索エンジンであるとか、最近の新しい新事業という分野がこの法律によってかえって過度に規制が及ぶことになるのじゃないかというふうな意見も出ております。
 これにつきましてちょっと事務方にお聞きをしたいんですが、実際、カーナビなんかは欧米でも出始めているようなんですけれども、ヨーロッパの方の法制上は、これに対する議論というのはいかがでございますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 恐縮ですが、ちょっと聞き取りにくかったんですが。
○山下英利君 済みません。だから、カーナビ出てきて、先ほど言っていたOECD諸国の法体系の中でそのカーナビに対する議論というのは何かお聞きになっていらっしゃいますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 失礼しました。
 カーナビということ自体について議論があったという話は聞いておりません。ただ、最近、モバイルというか、移動型のコンピューターみたいなものが登場しておるようですが、こういったものについては外国の中でもどういうふうに法規制するのかということを検討しているという話は聞いたことはございます。
 各国とも新しい製品なんかについては関心は持っていることは事実だろうと思っております。
○山下英利君 ありがとうございます。
 それで、細田大臣にお聞きしたいんですが、そういった新事業分野について過度の規制が及ぶんではないかなという懸念が報道されるわけですけれども、言ってみればこれから出てきたことに対応するというようなところで、担当大臣のこういった報道等に対する御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) まず、個人情報処理事業者というものを定義しなければならないということで定義があって、他方、主務大臣がいろいろな指導監督その他の命令、その他の措置を取るという規定があるものですから、そこにちょっとでも引っ掛かると何でも規制を受けて、単純にどこかでカーナビを買ってきたり、あるいはその他の名簿を買ってきたものが自分のために動かしておると、それだけでけしからぬと言われるんじゃないかというような御懸念が随分、特に衆議院で議員の中から提起されて議論をしたわけでございますが。
 そもそも、本当はこの法案の形について誤解もありまして、そもそも個人に対する情報の扱いによって、その個人の権利利益を侵害するという事態があって初めてこれはその個人から問題が提起されて、その問題提起が更に当事者間の調整で済まなくなって、非常に大きな問題で、もう相手も言うことを聞かないし、自分は非常に困っているといって駆け込むところが国民生活センターであったり主務大臣であって、そこで、駆け込んだところ、やっぱりそこまではいきませんよというと話合いをしなさいということになって、さらに、やはり大変問題であると、これは波及効果も大きいし、何とかすべきである、そういうところで初めて主務大臣が公式的な権限を行使すると、こういう枠組みになっておりますね。
 したがって、今まで主務大臣は許認可権を有するとかなんとかという法律はたくさん日本の中にあったんですが、全く違う法律の構成になっておるということを御理解をいただきたいと思いまして、主務大臣があるからとか、定義があるから直ちにあらゆる新規技術によって外から何万人分のデータを買ってきてそれを自己の用に供したからといって、すぐ何か監督を受け、処罰を受ける可能性があるというふうにお考えになられる方があるとすれば、それは全くの誤解であるというふうに私は申し上げたいと思います。
 ただ、そんなことは言っても心配なんじゃないかと、大丈夫かというふうなお尋ねも何回もありましたんで、それはもう全く大丈夫であると。そして、できるだけ政令で定めるときに御心配のないように抜けるだけは抜きますと。単純に買ってきて自己の用に供するとか、そういうものは抜きますと。しかし、大量のものを事業の用に供して、またいろいろ悪意を持って運用する人もいるかもしれないんで、それは情報を売り買いしてみたり、あるいは過失も含めてですけれども、そういう大きな問題が生ずる可能性のある業態とぎりぎりのところでは境界不分明な場面もございますので、五千というような形式論ではもちろんはっきりさせようというわけでございますが、そこの、それ以上の境界不分明なところについてはやはり一件一件前例を積み上げていくという、言わばプライバシーの権利でも一件一件判例等によって積み上げていくように、個々の御相談あるいは行政上の処分等で積み上げていく。最終的には判決によって裁判所の判断を積み上げていくという筋合いのものではないかと思っております。
○山下英利君 どうもありがとうございました。
 続きまして、行政機関、今度は民間ではなくて行政機関ということに話を置き換えてちょっとお聞きをしたいと思うんですが、先ほど民間の場合の、民間のチェック体制というふうな話を私はちょっとさせていただいたんでありますけれども、行政の場合の今そういった個人情報のチェック体制につきまして、総務省の方からちょっと御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 行政機関の場合でございますが、民間に比べまして、民間が自主的な規律を基本といたしているものに対しまして、行政機関の方は、行政の公開性、透明性の向上の観点を加味しまして、詳細かつ厳格な制度にいたしているわけでございます。
 基本的には、行政は各省、各大臣によって分担管理されておりますので、この行政機関個人情報保護法に基づきまして各大臣が厳格に管理をしていただくことになるわけでありますが、これに対しまして、本人からのいろんな開示請求あるいは訂正請求それから利用停止請求という請求権によるチェックに加えまして、主要な個人情報ファイルにつきましては総務大臣への事前通知を制度化いたしておりまして、事前チェックをする。
 さらに、開示請求、訂正請求等々に対する御不満がある場合には不服審査ということになるわけでございますが、これは、情報公開・個人情報保護審査会というものを設けさせていただきまして、第三者的な立場からも審査をしていただくというような形でチェック体制を整えているところでございます。
○山下英利君 どうもありがとうございます。
 今のそのチェック体制についてですが、行政の方もIT化、ネット化が大変進んでいる状況なんですけれども、要するに、システムの管理状況とか、そういったところのチェックはどういうふうにされておりますですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
 既に現行の電算機個人情報保護法におきましても、正に電算個人情報の処理でありますから、電算処理システムについてきちっとした安全管理を行うというようなことを法律上規定しているわけでございます。
 したがいまして、これに基づきまして安全管理のガイドラインを策定させていただいておりまして、それに基づきまして各省において安全管理をしていただくということでございます。そういう安全管理を含めまして、総務大臣がその施行状況を調査をするということで、施行状況調査を行っておりまして、そういう観点からのチェックも行わせていただいているところでございます。
 このような仕組みは引き続き、現在は電算個人情報保護だけでございますが、幅広く個人情報保護全般に今度の行政機関個人情報保護法案によって広がるわけでございますので、その体制を更に整備してまいりたいと考えております。
○山下英利君 どうもありがとうございました。
 総務大臣にお伺いをさせていただきます。今の御報告いただきましたとおり、やはりそういった個人情報の保護に対して、情報保護法が整備されるわけでありますけれども、地方公共団体において個人情報保護条例の整備状況、これについてちょっとお答えをいただきたいのと、またそういった場合、早急に個人情報の保護条例を整備できていないところはしていかなければいけないんじゃないかなと、そういうふうに私も思っているんですが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方は個人情報保護条例でやっていただくと、こういうことでございますが、先ほどもお話し申し上げましたように、昨年四月一日現在では条例を制定している団体は全団体の約三分の二に当たる二千百六十一団体、それから条例でなくて規則や規定によって対策を取っているものを加えますと二千六百三十三団体、全団体数の八〇・一%でございます。
 そこで、条例なんですけれども、規則や規定よりも条例が一番法的効力ありますから、全部条例でやってくれと、それから今まで作った条例を点検して見直してくれと、特に今回は開示に訂正に利用停止まで、そういう請求権が入ったわけでありますから、そういうことも見てくれと。それから、地方団体の場合にどこまで事前チェックの必要性があるかということもありますけれども、そういうことを含めて、今回の行政機関個人情報保護法を一つの参照にしてそれぞれの条例を見直して強化してくれと、こういうことをもう既に申しておりまして、住基の第二次稼働も始まりますから、セキュリティーの点検をいたしましたけれども、併せて個人情報保護対策の万全を期すために再度地方団体に要請し、その結果をフォローするようにしてまいりたいと考えております。
○山下英利君 どうもありがとうございました。
 先ほどのチェック体制をきちっとやっていく、それから今、大臣に御答弁いただきました、条例を完備させていくということは正に今的を得た、時期的なものだと思いますし、これを進めることによって不安も解消の一途に進むというふうに私も考えておりますので、是非よろしくお願い申し上げます。
 そういうことで、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○荒木清寛君 それでは、まず個人情報保護法案につきましてお尋ねをいたします。
 まず、第一条の目的規定に関してでございます。
 この法案の名前自体が個人情報の保護に関する法律案でありますし、第一条もこうした内容になっております。さらには、法律成立後は内閣府国民生活局において所管をすることになっておりますし、個人情報保護に関する基本方針というのは国民生活審議会の意見を聴いた上で作成をするということになっております。
 こうしたことからは、この個人情報保護法案というのは消費者保護法制の一環といいますか、その同じ範疇の国民を保護するための法整備である、法律であるという位置付けを改めて確認したいんですが、大臣、それでよろしいですか。
○国務大臣(細田博之君) 荒木議員のおっしゃるとおりでございます。
 従来ですと必ずしもこういう法制が必要であったかどうか、十年前でしたら分かりませんけれども、今日、IT社会、コンピューター社会を迎えまして、ありとあらゆる個人データが集積され、中には不心得な人がいたり、あるいは過失があったりして、それが漏えい、流出して個人に非常な迷惑が掛かるということも発生しておるという現状にかんがみまして、プライバシーの権利あるいはそれに関係する権利利益を幅広く保護をするという必要が生じましたので、そのためにこの法律を制定する必要があるということでお願いしておるわけでございます。
○荒木清寛君 そこで、第一条を見ますと、「個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の