江田五月活動日誌 2013年12月 >>日程表 ホーム総目次12月目次前へ次へ

12月20日(金) 趙長官、金大中、弁護士協会、真相糾明委、別所大使、テレビ取材、帰国

 今日は、やはり終日、一刻の休みもなく走り回りました。7時45分過ぎにホテルを出て、国会へ。途中で日の出を見ました。8時半から9時15分まで、女性家族部の趙允旋長官と懇談しました。「部」は日本の「省」に、「長官」は「大臣」に当たります。47歳で弁護士資格も持ち、国会議員も経験したという眉目秀麗の女性で、朴大統領の側近とのことです。女性の地位向上策のほか、慰安婦問題も担当しており、国内に現在生存して平均年齢88歳という51人の慰安婦被害者を個別に慰労と支援にまわり、個別の支援策を実施しているそうです。日本のカウンターパートは誰かと質問すると、外交部の所管でご自分では担当していないとのこと。来年1月終わりにフランスで、国際的なアニメ企画があり、そこで従軍慰安婦にされた少女たちのアニメを上映する企画を進めているそうです。その他、記録の収集や保存に関する方針の説明もありました。

日の出
趙允旋長官と - 懇談
同 - 記念写真

 10時過ぎから1時間強、金大中博物館を見学しました。私は1990年夏に自宅軟禁中だった金さんと面談し、さらに2001年5月3日に金大統領を青瓦台に訪ねました。博物館には、木浦の小学校時代の成績表や卒業証書から投獄時代、自宅軟禁時代、輝かしい大統領時代の遺品まで、幅広く蒐集され、やはり胸を打たれます。

金大中博物館 - ポスター
同 - ノーベル賞
同 - 記念写真

 そこから漢江を渡って、南の江南地区へ。江南では、女性ガイドの鄭勲さんが面白い案内をしてくれました。「ここに林立しているオフィスビル群は、夜はイルミネーションで綺麗です。これはすべて、実は美容整形の診療所です。韓国の女性は、整形に全く抵抗はありません。以前は日本から団体客が来ていましたが、最近は中国から船で来ます。彼女らは、夜は東大門の市場に買い物に行きます。行って見てください、観光バスから顔を包帯で真っ白に巻いた女性が次々と降りてきますよ。」皆大笑いでした。

 

 12時半過ぎから1時間強、大韓弁護士協会で、戦後補償関係の事件を担当している弁護士の皆さんと懇談しました。従軍慰安婦問題につき韓国政府の権限不行使を違憲とした憲法裁判所の判断や大法院と下級裁判所の日本の韓国人徴用企業に対する民事訴訟の原告勝訴判断と今後の訴訟動向につき、担当弁護士の説明を聞きました。さらに、従軍慰安婦問題も含めて韓国の政府と企業の拠出で財団を設立する方針の説明を聞きました。これに対する日本側の参加も模索しており、検討の価値がありそうです。

弁護士協会 - 懇談
同 - 記念写真

 14時半から1時間強、強制動員真相糾明・被害者支援委員会を訪ね、朴仁煥委員長と懇談しました。法律により政府内に設置された準司法機関で、申立てのほか職権でも調査をして、必要な支援をします。昨日の国会で、さらに2年ほど存続期間が延長されました。「糾明」を使っていますが、英語ではVerificationですから、「究明」の方が適切かもしれません。朴委員長は検事出身で、数10人のスタッフや嘱託調査員には法曹資格を持った者もいます。蒐集した遺品やこれまでの調査結果の書類も見せていただきました。調査結果はすべてデータで保管され、検索も簡単なようです。これから報告書作成に取り掛かるそうですが、現在までの調査結果を垣間見た限りですが、しっかりした判断をしていると思いました。

真相糾明等委員会 - 朴仁煥委員長と懇談
同 - 遺品類
同 - 徴用名簿
同 - 調査書類

 16時過ぎから1時間、日本大使館に別所浩郎大使を訪ね、2泊3日で行った多くの面談の要点と気が付いた特徴を報告し、さらに大使と若干の意見交換をしました。17時にお別れし、大使館近くで短時間、韓国の東亞日報のテレビインタビューを受けました。金浦空港までは渋滞もなく、諸手続きの後にパソコンに向かい、19時半前に離陸して羽田空港へ。21時過ぎに着陸し、入国手続きをして、22時前に議員宿舎に帰り着きました。韓国の寒さに慣れたのか、東京の寒さは全く苦にならず、部屋の中は熱く感じるほどでした。

別所大使と懇談
テレビ局インタビュー
金浦空港で

2013年12月20日(金)

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