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報道記者は弁護士会長声明を読むか?

岡山弁護士会は6月13日、5本の会長声明を出しました。

これは、宣伝効果からいうと、あまり上手なやりかたとは言えません。5本の声明を、例えば3日おきに1個ずつ出したら5つのニュースになるかもしれないところを、5本まとめて出したら、5本まとめて1つのニュースにしかなりませんから。

でも、会長声明を出すには、「常議員会」(理事会みたいなもの)で議決しなければいけないシキタリになっていて、常議員会は月1回しか開かれませんから、固まるときにはどうしても固まっちゃうんですねえ。

今回は、「5本もある」のと、中にひとつ規格外に長いのがあったもんですから、3日前に、予定稿の状態で、報道各社に声明文を配りました。あらかじめ内容を読んでおいてほしかったからです。

というのが、私は今までに何度か「会長声明」にかかわったことがあるのですが、その都度、「記者の皆さんは内容をどれくらい読んでくれてるのだろう?」と小首をかしげていたからです。何故って、記者会見やっても、内容についての質問があんまり出ないんだもんねえ。一番よく出る質問が、「ほかの弁護士会では同じような声明を出してますか?」ってやつで。

しかし公平なところ、これは記者さんたちのせいばかりにもできません。なにしろ弁護士会の声明文ていうのは漢字が滅茶苦茶多くて、言いまわしは独特に持って回っていて、ぱっと読んでぱっと理解できるというようなもんじゃないことが多いからです。

というわけで、3日前配布。期待は「こうすれば正式発表の前にいろいろ内容について問い合わせがきて、記者会見が充実するだろう」だったのですが……前日までの問い合わせは、いつもの「前例はありますか?」が1本だけ。当日いちばん食い下がられた質問は「常議員会て何ですか?」。うーん、今回の声明の中には相当わかりづらい内容のもあるんだけどなー。読んでくれてるのかな、くれてないのかな?

報道記者の皆さんに申し上げます。アテが外れたからってマジギレするほどガキじゃございませんが、
1.「記事が書ける程度でいいんだ」式に読まれてるんだと、ちょっと悲しいなァ。
2.「こうなりゃ意地でも読ませてみせる」となるのが人情。長いお付き合いをお願いします。

(2002/06/18)


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