1999年9月11日 戻るホーム民主党文書目次

鳩山由紀夫候補の抱負


 民主党の鳩山由紀夫です。この度民主党の代表選挙に立候補いたしました。私はもとより菅代表のリーダシップを心から尊敬しております。今でもその気持ちは変わりません。ただご承知の通り、現在の日本の政治、自自公という新しい怪物がまさに世の中にあらわれようとしております。その中で、民主党が自自公に対してどのようなことを申すことができるのか。なかなか民主党の姿が見えにくくなっていると言われてしまっています。

 そのような中で代表選挙が行われる。私として出来ることは何か、そんな想いの中で新しい民主党の姿というものをしっかりと国民の皆さん方に理解していただく、大変大事なことではないか、そんな想いの中で、これからも菅代表や横路総務会長と協力を申し上げながら、新しい時代、日本の再生は民主党の再生なくしてあり得ない、そんな想いの元で立候補を決意し、代表選挙に臨むことにいたしました。

 その自自公とは一体なんでしょうか。自民党中心の政治です。自民党中心の政治が何をもたらしたのでしょうか。総保守化の流れと言われています。私は決して保守という言葉は嫌いではありません。むしろ、国を守り、国民を守るための保守は大いに必要だと思っています。しかし、残念ながら、今の総保守化現象、必ずしも国を守り国民を守る姿になっていません。そうではなくて、自分自身の選挙の体質を守る、自民党を守る、まさに「守旧」、そういった意味での保身の構造になってしまっている。そのために、政府のお金をまさに自分のお金のようにばらまいて、選挙で応援を頼む。このような体質がいわゆる政官業の癒着、甘えた構造を生んでしまい、まさに日本の経済を弱くしてしまったんじゃないでしょうか。

 現在、小渕総理の人気は高いと言われています。しかし、本当に強い経済がこれから生まれて来るんでしょうか。私はそうは思わない。むしろ経済はカンフル剤を注入しているときはいいけれども、カンフル剤の注入が終わったとたんに、ますますおかしくなるという弱い経済を長持ちさせてしまっているだけではないでしょうか。

 むしろ、私たちは、いにしえの良さを守るのではなく自分自身の保身ばかりに長けている、そんな自民党の政治からニューリベラル=新しいリベラルというものを創り出していきたいと考えています。それは、ある意味で古いリベラルと大きく違います。それは強い経済を求めていきたいからです。強い経済はばらまき体質からは生まれません。むしろ、規制の改革をしっかりと行うこと、IT革命=情報技術革命を通じてアメリカ並みの情報コストにすることによって、圧倒的に経済を発展させることになります。私たちはそのような新しい考え方で、日本を厳しい日本だからこそ強い魂で導いていかなければならないと考えています。

 当然のことながら、弱者に対して配慮することは当たり前です。むしろ欧米並みの弱者に対する大事な気持ちは忘れてはならないと思っていますが、あくまでも自立主義で行くべきだと考えています。自立を中心にした経済、自立を中心にした雇用、自立を中心にした外交、地域の自立。まさに、「自立」というキーワードのもとで、新しい日本を力強く発進させていこうではありませんか。その力は、民主党にしかありません。保身に長けている自民党でなく、民主党にこそ明日の日本を切り開ける。そんな思いを込めて私は代表選挙に立候補しました。どうぞよろしくお願いいたします。


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